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喜ばれる提案の仕方

魅力を感じていただく

すでに無垢材の魅力を理解されている方なら必要ないことですが、「予算がないから」「高いから」私には無理と考えている方には、無垢材の価値と魅力を伝えてあげて欲しいと思います。

金額に関しては、普通のフローリング(合板フローリング)より高くなることは当然ですが、差額で考えれば、手が届かない金額ではないはずです。ましてや、5年、10年で色があせたり、剥がれたりする合板より何倍も価値があることを考えると、「無垢の魅力」を伝えないことこそ、「罪なこと」だと思うのです。

自然塗装品の無垢フローリングの魅力といったら・・・
それは、多くのプロの方なら、改めて説明するまでもなく、すでにご存知のことだと思います。

しかし、「私には無理」と思っているお客様は、「予算」とか「メンテナンス」が気になって、あこがれはありつつも、自分の家に採用しようとは考えていないのです。

ですから、差額程度の金額で無垢フローリングに出来ること、品質の高い無垢フローリングなら、メンテナンスも問題ないことなどを教えてあげてください。

温もりの違いを伝える

無垢材の魅力を伝える方法で一番インパクトがあるのは、合板フローリングと無垢材フローリングを冷蔵庫で冷やしておいて、お客様に触り比べてもらうというデモンストレーションです。

これは、普通の合板フローリングと、自社で推奨している無垢フローリング、それと桐材のフローリングの3種をご用意されるといいと思います。

プロの方なら常識だと思いますが、柔らかい木(樹種)は、空気を多く含んでいるので、それが断熱材となって、とても暖かい(温もりがある)のです。フローリングとして使える樹種として一番暖かい木の代表格が、桐のフローリングなので、無垢材の温もりを感じて頂く方法としては、桐のフローリングを用意されておくと、効果覿面なのです。

ただし、柔らかい木は、キズが付きやすいという弱点もあるので、実際に桐のフローリングを選ばれるお客様は少ないと思いますし、桐を強くお勧めするのも問題だとは思うので、その点はご注意頂く必要があります。

さて、触って頂く順番ですが、まず最初に合板のフローリング、次にヒノキ、最後が桐というのが理想的です。その際、必ず、掌をベタッと、フローリングにくっ付けるようにし頂くと、それぞれの温度を実感しやすくなります。

また、フローリングを冷蔵庫から出すと、合板フローリングの表面には、瞬時に結露の霜がつきますので、その様子を見て頂くのも効果的です。

冬の深夜にトイレに行った際、素足で合板フローリングに触れて、心臓が止まるほど「ヒヤッ」とした経験を持たれている人は、意外と多いはずです。そんな話も織り交ぜながら、合板フローリングと無垢材フローリングの温もりの違いをご説明頂くと、「ほぼ100%」の方が、無垢フローリングにしたいとおっしゃる筈です。

構造の違いを伝える

合板フローリングと、無垢材フローリングの違いを説明する次の方法は、フローリングの断面を見て頂くことです。そして、作り方の違いを説明することで、工業生産された合板フローリングと自然なままの無垢フローリングの違いを実感して頂けると思います。

普通のフローリング(合板フローリングのこと)は、薄くスライスした木を接着剤で複数枚重ねて、一番上の層に、木目の綺麗な薄い板を張ったり、プリントした紙を貼っています。そして、ウレタン塗料などで塗装している訳です。

したがって、断面を見ると、幾重にも層が出来ています。

1つ1つを接着剤で張っているため、冷えると、心底冷たくなるのです。

無垢フローリングは、金太郎飴と同じで、上から下まで1枚物の木ですから、断面を見ると木目が見えます。木の部位によって、板目になっているものと、柾目になっているものがありますが、どちらも正真正銘、100%本物の無垢です。

その両方のフローリングの違いを説明すると、合板フローリングは作り物の偽者だと理解して頂けると思うのです。

ただ、合板フローリングの良さもあります。それは、接着剤で張り合わせているので、伸縮しにくくクレームになりにくいという点と、工事がしやすいので施工が簡単という点です。しかし、このどちらの点も、工事業者に都合がいいだけであって、お客様にとってのメリットではない点が問題だと思います。

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