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漆喰の壁

珪藻土や漆喰壁の補修方法 割れ・ヒビ・汚れにどう対応する?

2014/06/13
2025/07/28

自然素材である漆喰や珪藻土は日本の風土にも合っていて、調湿効果や見た目のやさしさからも人気の高い内装材です。無垢などの木材と漆喰や珪藻土塗り壁との組み合わせもとても雰囲気がいいですよね。

ですが、いざ住み始めてしばらくすると、ふと気になるのが壁のヒビや割れ。「これって自然素材だから仕方ないの?」「DIYで直せる?」「放っておいたらまずいの?」と不安になることもあるでしょう。

結論から言えば漆喰も珪藻土も補修が可能です。

ただし、ちょっとした補修で済む場合と、壁全体を塗り直さないと余計に目立ってしまう場合があります。この記事では、漆喰の補修方法の種類や注意点、そして補修に対する考え方のヒントをお伝えします。

漆喰や珪藻土は補修できる?補修方法とは?

漆喰の壁

自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの後藤です。

漆喰や珪藻土など自然素材の塗り壁は、補修可能な素材です。ただし、補修の仕方によって、補修した跡が目立つことは、あらかじめ知っておく必要があります。

補修の中でも、もっとも簡単で手軽な方法は、欠けたり割れたりした箇所を「穴埋め」するやり方です。

これは、補修用として少量の同じ漆喰や珪藻土の材料を水で練り直し、それを補修したい部分に手や指、コテなどで盛り付けるように塗り込むものです。比較的小さな欠けや割れあればある程度はごまかせると思います。

しかし、ここで理解しておきたいのは、同じ商品を使ったとしても、既存の壁と補修を施工した部分では、どうしても違いが出るということです。

壁は時間とともに、光や空気にさらされ、微妙に色味が変化していきます。新品の漆喰や珪藻土と比べ、すでに年月を経た壁はわずかに色が落ち着き、質感にも深みが出てきます。そこに新しく練った漆喰や珪藻土を「盛り付け」て施工すると、補修した部分だけが浮き上がって見えてしまいます。

つまり、「同じ材料を使えば元通りになる」とは限らず、むしろ、補修の跡がはっきり分かってしまうことのほうが多いのです。

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漆喰か珪藻土か?

漆喰のヒビ割れは細かく補修しないほうが良い

漆喰や珪藻土の壁でよく見られる現象のひとつに、「ヒビ割れ(クラック)」があります。
これは施工不良や欠陥といったものではなく、漆喰を含めた、自然素材の塗り壁という素材が持つ性質によるものです。

家は地震などの災害の他、ドアや窓の開け閉めなど日々の生活で揺れ動きます。その動きにより、ヒビが入ります。

このような現象は髪の毛ほどの細いヒビで、ヘアークラックと呼ばれ、機能的には全く問題がありませんが、塗り壁には当たり前に起こる現象と思っていただいたほうが良いです。

ヘアークラック

壁の真ん中に大きくヒビが入ることはめったにありません。あったとすると、それは漆喰や珪藻土の問題ではなく構造の問題であることがほとんどです。下地である石膏ボードから割れてしまっている可能性があり、その場合は塗り壁に限らず、ビニールクロスでも割れてしまいます。

ヘアークラックが起こるのは入隅、出隅や、あったとしても石膏ボードのつなぎ目など目立たない場所がほとんどのため、細かくチェックしなければわからないことが多いです。

ただ、見た目が気になる場合は、先述のように漆喰や珪藻土を水で練って盛り付ける方法で埋めることができます。ヒビに擦り込むように補修することで、ある程度の目立ちにくさは確保できます。

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補修跡を目立たせたくないなら、壁一面を塗り替えよう

補修部分を目立たせたくないという場合は、思い切って壁一面を塗り替えることをおすすめします。

「できるだけ補修跡がわからないようにしたい」「新築当時のきれいな状態に戻したい」
そんな方におすすめなのが、壁一面の塗り替えです。

たとえば、漆喰や珪藻土の壁に穴が空いてしまうような大きな損傷では、部分補修をしてもまわりとなじまず、どうしても補修しました感が出てしまいます。小さな補修も然り、前途の通り、経年変化した壁に新しい漆喰や珪藻土を乗せると周りとの色の違いが目立ってしまいます。

この場合は、思い切ってその壁一面を塗り直すことで、全体として違和感なく美しく見せることができます。

その際の注意点は、隣り合った壁面や天井などに見切りがある壁面であれば、色の切り替わりが自然に見えるため、壁一面だけを塗り直しても違和感は少ないですが、見切りがなく、隣の面とつながっているような空間では、結局境目の色の違いで目立ってしまいます。

また、同じ材料を使っても、日当たりや室内の湿度などで既存の漆喰は経年変化しているため、新しい漆喰との色の差はどうしても出ます。

しかし、自然素材の良いところは、多少の色の差は経年によりなじんで目立たなくなっていくというところ。そこまで気にする必要はないと思います。

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大きく穴が開いてしまった場合はリペアプレートや固練りしたパテ材で穴埋めを

家具をぶつけてしまったり、物が当たってしまうことで漆喰や珪藻土の壁に大きな穴が開いてしまう場合があります。

小さなひび割れや欠けであれば、漆喰や珪藻土をそのまま塗り重ねて補修することができますが、指が入るほどの大きな穴になると、表面だけでなく下地の石膏ボード下地からしっかりと処理を行う必要があります。

漆喰壁や珪藻土壁に穴が開いてしまった際には、「リペアプレート」や「固練りしたパテ材」を使った補修方法があります。

まず、リペアプレートを使う方法は、大きな穴に補強を入れて、強度と安定感を持たせるやり方です。リペアプレートとは、壁の穴をふさぐために使われる金属製やメッシュ状の補強材で、ホームセンターなどで手軽に購入できます。
補修の際は、まず穴の周囲の突起物などの不陸を完全に切り取り、浮きやめくれがない状態に整えます。次に、石膏ボードの穴をまたぐようにリペアプレートをビスや接着剤で壁に固定し、その上からパテや漆喰を塗り重ねて表面を平らに整えます。

完全に乾燥した後、サンドペーパーなどで表面をならし、周囲の壁と質感をなじませることで、補修跡が目立たないよう仕上げます。この方法は、構造から補強し固定ができるので比較的大きな損傷にも対応できます。

穴が5cm未満程度で、周囲の下地がしっかり固定されている場合には、リペアプレートを使わず、固練りしたパテ材や漆喰で直接穴を埋める方法も可能です。

ポイントは、柔らかすぎない「固練り」の状態で使用することです。水分が多すぎると、乾燥時に縮んで凹みが出てしまうため、適度な硬さで練った材料をコテなどでしっかり押し込むように穴に詰めて固定していきます。完全に乾いた後にさらに上塗り施工をして整えることで、美しく仕上げることができます。

壁に穴が開いてしまった場合、DIYで美しく仕上げるのは難しいため、キレイに仕上げたいと考える場合には専門のプロへの相談を検討しましょう。

珪藻土の穴埋めも同じように補修できる?

漆喰と並んで人気の自然素材「珪藻土」も、補修方法は基本的に似ています。欠けや穴ができた部分には、同じ材料を水で練って、パテのように埋める補修が可能です。

ただし、珪藻土もまた吸水性が高く、ゆず肌と呼ばれるざらざらしたテクスチャーから漆喰より、補修箇所の仕上がりに差が出やすいです。漆喰同様、硬く仕上がる商品を選び、
ふるいにかけて大きな骨材を除いたものを練って塗りつけたほうがやりやすいです。

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補修以外の対処法もある?

欠けやヒビ以外に、ちょっとした汚れやうっすらした黒ずみ程度であれば、以下のような対処法もあります。

ちょっとした補修対策①消しゴムでこする

消しゴムできれいに

軽い汚れには意外と効果的。手垢や鉛筆跡などの汚れの除去におすすめです。その際使う消しゴムはきれいなもの、真っ新なものを使用するようにしましょう。

ちょっとした補修対策②漂白剤を使う

お醤油やワイン、コーヒーなどの着色を和らげられる可能性がありますが、変色や質感の変化を起こすリスクもあるのでまずは目立たない場所で試してみましょう。

ちょっとした補修対策③サンドペーパーで削る

サンドペーパーでこする

汚れた表面を削り落とす方法。ただし、テクスチャーが変わってしまうこと、削りすぎると下地が露出してしまうため、目立つ箇所では注意が必要です。

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補修するかどうかの判断基準

判断基準

塗り壁にとっての「欠け」や「キズ」は、完全に消さなければならないものではないと、私たちは考えています。むしろ、暮らしの中で自然とついた跡を「味」や「経年美」として楽しめる心があると、より自然素材の魅力が引き立つのではないでしょうか。

キズや割れが気になるのは新築から数年です。自然素材の良さは、新建材に比べてキズや汚れが目立たないこと。天然のものだからなーんとなくなじんでしまうのです。キズや汚れを気にしながら暮らすのはもったいないですよね。
新築には新築の、年数が経てば経ったなりの良さというものを実感できるのが自然素材の良さなのです。

もちろん、大きく崩れてきたり、下地の石膏ボードが露出してしまうような損傷は補修が必要ですが、ちょっとした欠けや汚れ程度であれば、「気にしない」ことも、ひとつの豊かさだと思うのです。

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自分でやる?プロに頼む?補修の判断ポイント

補修するか、しないか。そして、自分でやるか、プロに頼むか。迷ったときは以下を参考にしてみてください。

• 軽い汚れ → 消しゴムや漂白剤などの対処を試す
• 小さな欠け、ヘアークラック → 補修しないで様子を見る
• 漆喰壁に穴が開いてしまった → 穴埋めはDIYでは難しいのでプロに相談
• 複雑な構造や高い位置 → 足場がないと対処できない部分はプロに相談

 まとめ

自然素材の塗り壁と暮らすなら、完璧を求めすぎず、素材と時間の経過を楽しむことが大切です。

塗り壁はどんなインテリアにも合う

補修は「美しく直す」ことが理想ですが、無理に全てを元通りにしようとすると、かえって不自然になることもあります。多少の変化を「味」として楽しみながら、必要に応じて適切に補修していきましょう。

漆喰の壁にヒビが入ったり、少し欠けてしまったりすると、最初は少しショックかもしれません。
しかし、漆喰は思っているよりもずっと柔軟な素材です。部分的に直すこともできるし、壁一面を塗り直せば全体を整えることもできます。

汚れが気になるなら、まずは消しゴムやサンドペーパーで優しく落としてみる。そんなちょっとした手間で。ある程度は対処できます。

自然素材の魅力は、ただ見た目が美しいというだけではありません。呼吸し、湿度を整え、私たちとともに時を重ねてくれる。まるで生きているかのような存在です。
そして何より、「素材と暮らしを育てていく」この実感が、住まいに対する満足感や安心感に繋がっていくのではないでしょうか。

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よくあるご質問

漆喰や珪藻土の補修はどうしたらいいの?

漆喰や珪藻土は、軽度なひび割れや欠けであれば同じ材料をコテや手で塗り重ねることで対処できます。ただし、広範囲の補修や色味の違いが気になる場合は、専門の左官職人に依頼するのがおすすめです。アトピッコハウスの消臭塗り壁漆喰美人、珪藻土塗り壁はいから小町は硬く仕上がりかけにくい塗り壁材です

漆喰の上に漆喰をそのまま重ねて塗れるの?

下地が古く劣化している場合は、表面を削り落としたり、接着剤などで固めてからの施工が必要ですが、既存の漆喰がしっかり密着していて、カビや剥がれ、粉ふきなどの劣化がない場合は、削り落とす必要はありません。ただし、その場合でも必ず何らかの下地処理が必要になります。また、塗る漆喰の種類や成分によって相性があるため、製品の仕様や注意書きを事前に確認しましょう。アトピッコハウスの漆喰美人を塗り直す際にはアク止め下地材「下塗革命」が必須です

漆喰にわらをいれるのはなぜ?

わら(わらすさ)は、古くから使われてきた漆喰の補強材です。ひび割れ防止や収縮の緩和といった機能的な役割があり、乾燥時の割れを抑えたり、下地との密着を高めてくれる役割があります。また、藁が入ることで自然な風合いや温かみのある表情が生まれ、見た目にも味わいが増します。最近では、見た目のアクセントとしてわらを入れて漆喰や珪藻土を仕上げる方も増えています。

塗り壁を塗るときにパテ処理はなぜ必要?

パテ処理は、塗り壁の仕上がりを美しく保つための大切な下地工程です。石膏ボードの継ぎ目やビスのくぼみを埋めることで、平滑な下地面を整える役割があります。パテ処理を完全にしておかないと、継ぎ目の部分が目立ったり、ひび割れの原因になることもあります。とくに漆喰や珪藻土のような自然素材の塗り壁は、下地の処理の丁寧さが仕上がりに大きく影響します。

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