防音・吸音・遮音とは?違いを知って防音対策!
マンションなどの集合住宅の騒音対策について調べた時に、「防音」、「吸音」、「遮音」の
3つの言葉をよく目にしませんか?
騒音対策のためのグッズを調べるとこれらの言葉が多く出てきますね。
どれも音を防ぐ意味だろう、とあまり深く考えることはないかもしれません。
しかし、騒音・防音対策をする上では大事なキーワードなので、
今回は「防音」、「吸音」、「遮音」の3つについて知り、騒音・防音対策に役立てましょう!
アトピッコハウスの「床遮音材わんぱく応援マット」は、床材との組合せで、最大L40の遮音性能を発揮します。
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目次
防音・吸音・遮音の違い、知っていますか?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの成川です。
「防音」、「吸音」、「遮音」の言葉の違いを知っていますか?
「音」という漢字がついていますし、騒音対策と調べれば同じように出てくるのでわかりづらいのですが、明確に違いがあるのです。
ここではそれぞれの違いについて詳しくお伝えしていきます!
防音とは?
実は「防音」という言葉は、外の音が室内に入ったり、室内の音が外に漏れたりするのを防いだり、音を小さくさせるといった概念的なものであり、具体的な「方法」を表す意味を持つ言葉ではありません。
実際に「防音」するための具体的な方法や必要な対策は、先に挙げた残りの2つの言葉、「吸音」と「遮音」です。
防音対策、防音素材と言われるものは、実際には遮音、吸音などを機能させる対策や素材のことを指しています。
吸音とは?
「吸音」は特殊な素材を使って、音を吸収することで騒音を軽減させる防音対策方法の1つで、音を吸収することで音の反射を防ぎ、音が室外に透過することを防いだり、音を発している室内における音の反響を抑える方法です。
吸音のメカニズムは、細かい穴がたくさんある素材によって音を取り込み、取り込んだ音が穴を通るときに摩擦が起こり、熱エネルギーに変換されることで音が小さくなるというものです。
吸収によって反射する音の大きさが小さければ小さいほど、吸音性が高いという評価になります。
外に音が漏れず、かつ室内でもほとんど響かず、且つ音がクリアに聞こえるのが特徴です。
反面、吸音性を高めすぎてしまうと、反響音がまったくなくなり物足りないと感じてしまうケースもあるようです。
ちなみに、吸収された音、つまり空気や物体の振動はどのように消えていくのかというと、意外かもしれませんが熱エネルギーに変換されます。
とはいえ、触ると熱く感じるほどの熱エネルギーは生じないため、安心してお使いいただくことが可能です。
吸音材について
吸音材には、グラスウールやロックウール(岩綿吸音板)、ウレタンフォーム、木毛(もくもう)セメント板などの細かな穴がたくさん空いている素材が使われます。
いずれも吸音を行う基本的な仕組みは一緒ですが、全部の音を吸収できるわけではなく、一部は反射し、一部は透過することになるので注意が必要です。
商品としては「吸音材」、「吸音パネル」などの名前で売られており、室内の壁や天井に設置して使用します。
吸音材を使って防音対策を行うことでできるのは、「音や声が響いてしまって聞こえづらい」という状況を改善することや、「音が響くのを抑えたい」ということです。
たとえば、声が響いて発言内容が聞きとりづらい場合や、音が響いて騒音となってしまっている場合には吸音材の使用がおすすめです。
逆に吸音材で対処できないことは、音の反射以外の原因でお困りの場合です。
吸音材はあくまでも部屋のなかの音の反射を防ぐためのものなので、室内の音漏れや、外の騒音が室内に聞こえてくるという状況を改善したい場合には吸音材では対処ができません。
遮音とは?
「遮音」は、防音をする方法の1つであり、具体的には空気中で伝わってくる音を遮断して、外へ音が透過しないようにする方法です。
遮音は防音対策の中でも、最も簡単に行える手段のひとつだとされています。
遮音のメカニズムは、伝わってくる音を跳ね返すことで、音を通過させにくくしたり、遮断するというもので、外からの音を室内に聞こえにくくしたり、室内の音を外に出にくくしたりします。
外に漏れてしまう音の大きさが、小さければ小さいほど遮音性が高いという評価になります。
音漏れの心配が少なくなるのがメリットですが、あまり遮音性を高めてしまうと、跳ね返った音が室内で必要以上に反響してしまうリスクもあるので、結果として音が聞き取りにくくなったり、聞こえる音そのものが元の音と変わってしまったりする場合があります。
遮音材について
遮音材には、石膏ボードや鉄板、コンクリートなどの密度が高い素材がよく使われます。
しかし、これらの素材は遮音をするために優れている素材ではありますが、重量が重く、施工が難しいですし、費用もかかることから、個人で設置するには負担も大きくなります。
そのため、近い性質をもつ「遮音シート」、「遮音マット」と呼ばれる商品などを使用するのが現実的です。
遮音シートには高密度のプラスチック素材や高比重の樹脂、遮音マットにはゴムなどが一般的に使われています。
商品としては「遮音テープ」、「遮音カーテン」、「遮音シート」、「遮音パネル」、「遮音マット」などのものが売られています。
「遮音テープ」は隙間に貼ることで音漏れを防ぎ、「遮音カーテン」は窓に通常のカーテンの代わりに取り付け、窓の外への音漏れを防ぎます。
遮音シート、遮音パネルは壁に設置、遮音マットは床に敷いて、音が伝わるのを軽減させます。
遮音材を使って防音対策を行うことで、「部屋の音が隣の部屋や廊下、家の外などに漏れてしまう」という状況を改善できます。
たとえば、楽器演奏をする音や音楽を聴く際に、部屋から音をできるだけ漏らしたくない場合や、床に使用し生活音を軽減する場合に遮音材が使えます。
逆に遮音材は、音を反射させて響かせることで音の通過を遮り、外に音が漏れないようにするために使うもののため、音漏れを防止する以外の目的には向いていません。
たとえば、「部屋のなかの音が響きやすいので、反響を軽減させたい」という場合に遮音材を使っても効果は見込めません。
それどころか、かえって音が響きやすくなってしまいます。
アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」はゴム素材とクッション性のあるフェルト素材でできているので床に敷き詰めるだけでも防音の効果が得られます!
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それぞれの違いを知って効果的な防音対策を
ここまでで紹介してきたように、吸音と遮音は同じ防音対策の方法ではあるものの、それぞれの役割は全く異なり、対処できることが違うということがわかりました。
吸音・遮音の役割の違いを知り、正しく使い分けることで、自身の騒音の悩みに合う対策ができるということですね。
吸音と遮音を組み合わせることが防音対策に重要!
マンションなどの集合住宅で騒音・防音対策をするとなれば、部屋から生活音が音漏れすることに対して対策をするのが、まずは重要なことだと思います。
そうなるとまずは遮音をすることが基本となります。
しかし、遮音材だけを使う状態では、外への音漏れこそ防ぐことができるものの、音が反射して響きやすくなってしまいます。
そこに吸音材を組み合わせることで、音を反射させたうえで吸収するという効果の高い防音対策ができ、「外に音が漏れないうえに、部屋のなかでも音が響かない」という環境を作ることができるのです。
よく遮音シート「だけ」、吸音パネル「だけ」を使用し、対策をしたけれど、十分な防音効果が得られない・・・という話を聞きますが、それはこういったそれぞれ違う役割があるにもかかわらず、どちらかだけを使用してるから、ということですね。
また、今回は割愛しましたが、防音の1つである、振動を抑える「防振」などを考慮することによって、さらに精度の高い防音が可能になります。
より適切な防音対策を行うためにはこれらを組み合わせることをおすすめします。
アトピッコハウスの床遮音材わんぱく応援マットは合板フローリングとの組み合わせでLL40、無垢フローリング、コルク、クッションフロアとの組み合わせでLL45を取得できる商品です。
▶わんぱく応援マットは、ゴムとフェルトの2層構造、詳しくはこちら
まとめ
今回は、騒音・防音対策で見かける「防音」・「吸音」・「遮音」という言葉について詳しくお伝えしきました。
防音対策における吸音と遮音とはそれぞれどのような役割をもつものなのか、それぞれの特徴を知って使い分け、組み合わせるなどして効果的な騒音・防音対策をしましょう!
ただし、具体的にどのような素材を使えばよいのか、またどのように設置すればよいのかは環境によってかなり異なります。
より確実性の高い騒音対策・防音対策を行うためには、そのようなことを専門知識に基づいて判断する必要があるため、専門業者に相談することをおすすめします。
アトピッコハウスの「床遮音材わんぱく応援マット」は、床の仕上げ材と組み合わせて、遮音性能を発揮する製品です。
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よくある質問
防音と遮音の違いは何ですか?
「防音」は外の音が室内に入ったり、室内の音が外に漏れたりするのを防いだりすること「自体」を指す言葉で、「遮音」は音を跳ね返して反射させることで音を通さないようにする「方法」を指す、という違いがあります。
防音の方法の一つに「遮音」があるという考え方です。
遮音とはどういう意味ですか?
「遮音」は空気中を伝わってくる音を遮音材で跳ね返すことで、音を通過させにくくしたり、遮断するというものです。
外からの音を室内に聞こえにくくしたり、室内の音を外に出にくくしたりします。
遮音と吸音はどちらが先ですか?
まずは「遮音」の対策をしましょう。
遮音材で音が漏れるのを防ぎ、遮音材で反射した音を吸収する吸音材を使うことによって音が響くのを防ぎ、「外に音が漏れないうえに、部屋のなかでも音が響かない」という環境を作ることができます。
遮音シートだけで防音効果は出ますか?
遮音シートだけでは期待している程の防音効果は出ません。
そもそもシート状で薄いため、単体で効果を感じにくいでしょう。
また、遮音シートで反射させた音を吸収してくれる、吸音パネルなどの吸音材や、防音グッズと組み合わせることで、音の反響も防げ、防音効果がグンとあがります。
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アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳などオリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。
遮音の試験性能報告書も完備している床遮音材「わんぱく応援マット」があります。