畳を知ろう!畳の部屋の魅力お伝えします
畳の部屋にはどんなイメージがありますか?
畳の部屋と言うと古い、暗い、もしかしたらそんな印象があるかもしれません。ですが畳の部屋は快適でおしゃれでたくさんの魅力があります。今回は畳の部屋の歴史、和室の楽しみ方、リノベーション方法、畳の部屋のお手入れ方法や暮らし、活用について紹介していきます。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は宮城県産のワラ床と熊本県産のイグサでできた純国産の畳です。
目次
畳の部屋を楽しもう!
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの日比野です。
ライフスタイルの変化で畳の部屋や和室は近年少なくなっているのが現状です。そんな畳の部屋の歴史からまずは解説していきます。
畳の部屋の歴史
畳の部屋の起源は縄文時代まで遡ります。住居の床に稲わらを敷き詰めていました。もちろん近年の畳の構造とは違いますが、縄文人にとって快適な暮らしを送るための重要な役割を果たしていました。
現在の畳のスタイルになったのは奈良から平安時代と言われています。もともと和室は身分の高い人物や客人をもてなすための道具として使われてきました。その後、茶室の登場により畳の部屋は広まり、江戸時代後期には一般庶民の住まいにも広がっていきます。
こうして畳は庶民に普及し、日常生活に欠かせないものとなりその需要は急上昇していきました。
湿度が高い日本の気候に合った畳は生活の中から生み出した代物といえます。畳の部屋や和室は日本固有の文化であり、日本の風土やライフスタイル、気候にぴったり合った床材と言えます。
アトピッコハウスのほんものたたみは熊本県産の減農薬イグサを使っています。
畳の部屋のサイズ
畳のサイズには様々な種類があり、地域によって異なります。関東と関西では畳のサイズが違うと言うのは聞いたことがあるかもしれません。これは地域によって家の建て方が違うからです。
関東では家を建ててから畳をはめ込むのに対し、関西では畳の大きさをもとに家を建てていました。「畳が先か、家が先か」という違いにより、畳の大きさの差が生まれたと言われています。詳しいサイズを紹介していきます。
畳の部屋:江戸間
1畳176cm×88cm(約1.55㎡)
静岡以北の関東・北海道・東北などの東日本地域を中心に用いられているサイズです。最も一般的な畳のサイズです。
畳の部屋:中京間
1畳182cm×91cm(約1.65㎡)
愛知・岐阜・三重のほか、山形や福島などの東北地方の一部と、奄美大島で用いられているサイズです。江戸間の次に一般的なサイズです。
畳の部屋:京間
1畳191cm×95.5cm(約1.82㎡)
京都をはじめ、関西・中国・九州地方で用いられているサイズです。畳のなかで最も大きなサイズです。
畳の部屋:六一間
1畳185cm×92.5cm(約1.71㎡)
広島・岡山・山陰地方などの瀬戸内海沿岸で用いられるサイズです。全国的にあまり使われていないサイズです。
畳の部屋:団地間
1畳170cm×85cm(約1.44㎡)名前の通り団地、アパート、マンションなどの集合住宅の和室で使用されることが多いサイズです。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」にも、縁ありと、縁無しの両方の畳があります。
フローリングとの違い
畳の部屋、フローリング、どちらにも良さがあります。それぞれの特徴を理解し自分や家族のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
クッション性
畳はクッション性が高いことが特徴です。和室は長時間座っていても疲れにくく、小さなお子さんが転んでしまってもケガをしにくい点で安心です。一方でフローリングは踏み心地が固いため足への負担がかかります。
掃除のしやすさ
畳は隙間にごみやほこりが入りやすく、汚れたらすぐにふき取らないとシミになってしまいます。ダニやカビを防ぐ為にも、こまめな掃除が必要です。フローリングの場合は液体やごみが入り込みにくく、掃除機や雑巾で対処ができるのでお手入れがしやすいと言えます。ただし畳と同様長時間の水濡れには注意が必要です。
メンテナンスのしやすさ
畳は長時間日光に当たると日焼けをしてしまうので、和室はその時の状況に合わせてメンテナンスが必要になります。裏返しや表替え、さらには新調など劣化の程度に合わせて張り替え作業が必要になります。
一方フローリングは無垢材フローリングにおいてはワックスがけが必要ですが、複合フローリングであればほぼメンテナンスは必要ありません。
調湿効果
畳の原料であるイグサは天然素材のため調湿機能を持っています。調湿機能とは湿度の高い夏には空気中の湿度を吸い込み、乾燥する冬場にはその水分を放出し乾燥を防ぐ機能のことです。フローリングも無垢材であれば調湿機能を持っていますが複合フローリングにはそのような効果は期待できません。
防音効果
イグサには空気が多く含まれているので、その空気により音を軽減する効果があります。そのため和室は防音効果が期待でき、階下に生活音が響きにくいことがメリットです。一方、フローリングは足音が響きやすいため足元に注意が必要になります。
畳の部屋のメリット
様々な効果がある和室ですが、当然メリット、デメリットはあります。まずはメリットについて紹介します。
リラックス効果
イグサの香りにはリラックス効果をもたらす作用が含まれています。一番多く含まれているのがフィトンチッドという成分です。森林浴で深呼吸をしたときに、気持ちが安らぐ、リラックスするのはこのフィトンチッドの香りの効果です。和室でも同様の効果がもたらされます。
空気清浄効果
イグサには空気中のホルムアルデヒドや二酸化窒素などの有害物質を吸着する能力があるため、天然の空気清浄機とも呼ばれています。これは他の植物にはない特性であり、時間が経過したイグサでもその効果に変化はほとんどありません。
消臭効果
空気清浄効果と同様、悪臭の原因となる様々な化学物質も吸着します。特にアンモニアなどの不快な匂いには高い吸収率があります。トイレにイグサの小物を置くと嫌な匂いを吸着してくれます。また、汗の匂いにも高い消臭性能を示します。
畳の部屋のデメリット
畳はイグサの細かい繊維を編み込んで作られています。そのため、繊維と繊維の隙間に細かいゴミやチリ、髪の毛が入り込んでしまうため、和室は小まめな掃除が必要となります。
また、イグサは自然素材のため湿気を多く含んだ状態が続くと、カビが発生しやすくなります。カビが発生すると、カビを餌とするダニの発生にも繋がります。イグサが青く新しい状態の際は定期的に換気をする必要があります。畳の寿命は10~15年と言われており、定期的な裏返し、表替えが必要になります。
畳の部屋のカビ対策
畳は自然素材のためどうしてもカビが発生することがあります。特に梅雨から夏にかけての高温、高湿度の時期はカビが発生しやすく特に注意が必要です。
カビの繁殖を予防するためには和室の換気を定期的にして風通しをよくする、エアコンや除湿器や除湿剤を上手く利用してこまめに掃除をする、布団を敷きっぱなしにしない、室内干しをしないなどカビが好む「温度」「湿度」「空気」「汚れ」の4つの要素に注意し、カビが発生しにくい環境を作ることが大事になります。
畳の部屋のお手入れ方法
畳は新品の状態だと水分が多く含まれています。2~3年経つとだんだん乾燥してきますが湿気が大敵なのでまずは1日に1回換気をするのがおすすめです。年に1回は畳干しをして日に当てましょう。これで和室は十分なカビ・ダニ対策になります。細かなお手入れ方法を紹介します。
畳の部屋の掃除方法
まずは掃除機やほうきで細かいゴミやチリを取り除きます。掃除機を使用する際は畳に傷がつかないよう畳の目に沿ってゆっくり吸い取ります。
イグサは湿気に弱いですが月に1回は固く絞った布巾で畳の表面を拭きます。その後乾拭きで表面の皮脂汚れなどを取り除きます。これが畳の基本の掃除方法です。万が一カビが生えてしまった場合は消毒用エタノールをカビが生えた個所にスプレーし、乾いた布巾で拭き取ります。その際、畳に湿気を残さないように気を付けて清潔を保ちましょう。
古い畳を張り替えよう
いくらメンテナンスをしていても畳は消耗品なので暮らしているうちに色が褪せたり足触りが悪くなったり、テレビやダイニングテーブルなど重たいものを置いていると徐々に傷んできてしまいます。定期的な張替えや、リノベーションの検討が必要になります。
畳張替えの際に「裏返し」「表替え」「新調」と言う言葉をよく聞くと思います。目安としては畳を新調してから2~3年で裏返しをします。畳は両面使用できるため、ひっくり返すことで新品のような状態になります。この作業はアパートなど賃貸物件の方でもできます。
その後4~5年で表替えを行います。この時は通常畳表、畳縁を新しいものに交換します。
裏返しや表替えでは対応できないほど劣化が進んでいる場合や新しい畳を使用してから約10年後が畳新調のタイミングです。畳表、畳床、畳縁をすべて交換すると、見た目にも新しくイグサの香りが広がりクッション性のある踏み心地の畳となります。
アトピッコハウスは昔ながらの「ほんものたたみ」の販売をしていますが、畳工事も承っています。お気軽に畳の悩みをご相談ください。お見積りも可能です。
畳の部屋の収納方法
和室は収納が少ないイメージがあるかもしれません。畳の部屋と言えば押し入れですが、押し入れは本来布団をしまっておくための収納場所です。そのため細かな収納には向いていないかもしれません。ですが押入れには奥行きがあります。よく使うものは手前、あまり使わないものは奥に収納し、奥と手前の空間を上手に使い分けましょう。
また、押し入れに突っ張り棒をつけて洋服を収納したりカラーボックスを使って仕分けをする方法もあります。ハンガーラックを使ったりリノベーションをしたり工夫をすれば賃貸でも部屋がすっきり片付きます。自分好みの落ち着いたおしゃれなスタイルになるのでぜひ取り入れてこだわりの空間を作ってみてください。
レイアウトを変えて畳の部屋をおしゃれにしよう!
畳の部屋の内装やレイアウトを工夫しておしゃれな空間にしてみましょう。古くなった和室や団地、アパートではおしゃれに見せるのは難しく感じるかもしれません。
ですが家具やインテリアの組み合わせを工夫し、コツさえつかめば費用をかけずにどなたでも、和室を自分の理想の華やかなモダンなスタイルに変えることができます。一人暮らしの部屋や賃貸物件でもできる簡単な活用方法を紹介します。
引き戸を外したレイアウト
築年数が経った畳の部屋で古めかしさが出やすい点のひとつが引き戸や襖。昔ながらのデザインのところも多く、そのままではほかのインテリアの雰囲気と合わなくなってしまいがちです。そんなときは思い切って取り払ってみるのもおすすめです。
引き戸がなくなった和室はモダンでおしゃれな開放的な空間となり、光も遮られることなく明るい印象になります。そして仕切りがないことで、家具の配置もしやすくなります。お気に入りの大きな家具を置いても圧迫感がなく、動線を邪魔せずにすっきりとしたスタイルの部屋作りができます。
仕切りを使ったレイアウト
引き戸を外した和室は解放感は出ますが、部屋全体が丸見えになってしまいます。寝室などの場合、抵抗感がある時は突っ張り棒などで空間を仕切り、自分で薄手の布やカーテンを使って目隠しを作ることも可能です。これだけで一気に印象が変わりおしゃれな空間に変身します。
畳の部屋の洋室風インテリア
畳の部屋と言うとどうしても古風なイメージがあると思います。ですが畳に合ったインテリアを選べば和風のテイストを生かしつつ、おしゃれな洋風の家具も違和感なく置くことができ和洋折衷の空間を作ることができます。
カーペットやラグを敷く
和室の一角にラグやカーペット、タイルカーペットを敷くことで畳の部屋のスタイルはがらりと変わります。その時にモノトーンカラーのものを選べば畳の部屋の落ち着いた雰囲気に合い、モダンでおしゃれな雰囲気になります。ちなみに猫ちゃんを飼っているご家庭では畳での爪とぎ対策にカーペットを敷く方もいらっしゃいます。
ソファやベッドを置く
畳の部屋に置くなら家具やソファも和の雰囲気のものにと思いがちかもしれませんが、きちんと選べば洋風のものを置いてもしっくりきます。ヨーロッパ風のきらびやかなデザインのものよりも温かみのある木材が使われたものやナチュラルな印象にまとめたデザイン、またはアンティークのソファやベッドの方が和室によく馴染み、モダンでおしゃれなくつろげる空間になります。
意外と相性抜群!?北欧風インテリア
意外に思うかもしれませんが、日本の気候と北欧の気候が似ていることから日本と北欧はところどころに共通点や関連があります。北欧デザインは木のぬくもりを生かしたシンプルでおしゃれなデザインのものが多く、畳の部屋とも親和性があります。
ホワイトやグレー、ベージュ、ブルーなど所謂「北欧カラー」をうまく取り入れると全体のバランスが整います。畳や壁の色と家具や雑貨、照明の色を合わせると統一感が出てすっきりとまとまります。小物やファブリック類で色を揃えるのはそれほど難しくないので、是非和室でおしゃれな北欧風コーディネートに挑戦してみてください。
和の家具を使った和モダンインテリア
こたつやローテーブルを取り入れ和のテイストの家具を揃えれば、畳の部屋は懐かしい雰囲気のインテリア空間になります。和室で味わいのある家具を楽しめるのもポイントです。ただこの際も全体的なカラーをナチュラルな色味に揃えることが大切です。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は宮城県産のワラ床と熊本県産のイグサでできた純国産の畳です。
畳の部屋をリフォームしよう!
畳の部屋をより良く生かすためのリフォーム方法を紹介します。主に畳を張り替える、壁や襖を撤去し空間を広く見せる、押し入れをクローゼットにして機能性をアップする、和室をシアタールームとしてリノベーションする、などがあります。壁紙を変えるだけでもおしゃれな印象に変わります。コツやポイントを押さえてそれぞれの生活に合わせた部屋作りを楽しんでください。
フローリングから畳の部屋へ
既存の床がフローリングの場合、畳の部屋にしたいということになればリノベーションが必要になります。畳の部屋にリフォームする場合、大きく分けて2つのスタイルがあります。
一つは今あるフローリングの上に直接畳を敷く方法です。置き畳という小さなサイズの畳を購入すれば賃貸の部屋でもすぐ敷くことができ手軽に使えます。
もう一つはフローリングを剥がしてから畳を敷く方法です。こちらは自分でDIYなどで行うことは難しく、専門の工事業者に入ってもらいリノベーションをする必要があります。費用はかかりますが、フローリングと畳とでは床材の厚みが違うため、畳に替えるだけだと他の部屋と和室に段差が生じてしまいます。
また、経年によって床の下地が傷んでいる場合があるのでリフォーム業者に対応してもらうのがポイントです。
畳の部屋の注意点
畳の部屋は湿気に弱いため、天気の良い日に換気をする、汚れをそのままにしないなどコツやポイントを押さえればおしゃれで快適に生活を送ることができます。
まとめ
畳の部屋は歴史のある日本の文化です。メンテナンスは少し大変かもしれませんが、イグサの香りによる癒し効果や調湿効果などたくさんのメリットがあります。
数十年前までの日本では畳のある和室が一般的でした。落ち着いた空間がほしい、快適な部屋で暮らしたいと思われる方は、ぜひとも紹介した方法とポイントを押さえながら畳の部屋を取り入れてみてはいかがでしょうか。
アトピッコハウスの「ほんものたたみ」は、昔ながらの、ワラ床とイグサで国産素材。クッション性に優れた、ワラ床畳で、味わい深い空間を作れます。
よくある質問
部屋を畳にすることのメリットは?
畳は高い断熱性能を持っています。熱伝導率の低い空気を多く取り込めるため、床下から上がってくる冷気を遮断することができます。そのため和室は夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。
フローリングと畳の部屋どちらが良いですか?
畳の部屋は断熱性、クッション性、防音効果があります。フローリングには手入れはしやすいが冷えを感じやすいなどそれぞれメリット、デメリットがあります。その人その人の環境や状況に合わせた素材選びが大切です。
畳を敷いてある部屋は?
畳の部屋は「和室」と呼ばれ鎌倉~室町時代に作られてきた日本の伝統的な部屋です。
10畳の部屋のサイズは何cmですか?
地域により異なりますが最も一般的な江戸間で計算すると440cm×352cmになります。
無料で資料・サンプルを差し上げます
アトピッコハウスは、無垢、珪藻土、漆喰、クロス、畳など
オリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。