正しいメンテナンスを知ろう!無垢床をワックスでお手入れする方法
複合フローリンとは違い木目が美しく、木の素材の風合い、肌触りの良い無垢の床。
せっかくですから、正しいメンテナンスをして美しく保ちたいですね。
ですが実際は、メンテナンスについて「ワックスがけを定期的にすればいいの?」
とは思うもののお手入れに関して、分からない方も多いのではないでしょうか?
「⼊居してすぐにかけたほうがいいの?」「かける頻度は?」「どのワックス、塗料を使えばいいの?」
・・・などなど、普段あまり使わないからこそ、わからないことが多いですよね。
今回は無垢床を美しく保ち、気持ちよく過ごすための正しいメンテナンスについてお伝えしていきます!
▶アトピッコハウスの無垢フローリングの特徴やメンテナンス方法は、こちらで詳しくご説明しています。
目次
そもそも無垢床・無垢フローリングにワックスがけは必要か?
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの山田です。
そもそも無垢の床、フローリングにワックスがけは必要か?
という疑問への答えは「基本的にY E S」です。
結論としては木材の表面を保護するために、ワックスや塗料が必要なのです。
無垢フローリングにワックスがけが必要な理由
無垢床の表面を顕微鏡で拡大すると、たくさんの穴が開いていることがわかります。
この穴が空気を出し入れし、空気中の湿度をコントロールしてくれます。
無垢材の穴は水分も吸収してしまうので、液体をこぼしたら、すぐにふき取ることが重要です。
過剰な水分は、水シミや黒カビを発生させる原因になります。
木の床にワックスや塗料を塗ることで、水シミや黒カビ防止になり、
ワックスが無垢材の表面に塗膜を作り、傷や汚れから保護してくれます。
ワックスというと、昔学校でワックスがけをしたテカテカした床をイメージする方も多いかもしれませんね。
テカテカとした光沢のあるワックスは、ガッチリと表面が保護されている感じですが、
無垢フローリングならではの、木の素材そのままの質感は、台無しになってしまいますね。
無垢材の保護、美観を保つために、無垢材に適したワックス、塗料を使用しましょう。
▶アトピッコハウスの無垢フローリングの特徴やメンテナンス方法については、こちらで詳しく説明をしています。
無垢床・無垢フローリング用ワックスの種類
では、無垢床にはどのようなワックスが向いているのでしょうか?
ワックスの種類は大きく分けて「水性ワックス」「樹脂ワックス」「半樹脂ワックス」「乳化性ワックス」の4種類がありますが、
無垢床に関しては、乳化性ワックスを使います。
乳化性ワックスとは、白木や無垢材など未塗装の木材に使用するワックスで、ロウと溶剤を主成分として作られています。
他のワックスとは違い、表面の汚れや水分から木材を保護する事を目的としたワックスなので樹脂ワックスと異なり、テカテカとした光沢は出ません。
無垢フローリングには、オイルタイプワックス、蜜蝋ワックスなど浸透性塗料も使用されます。
ちなみに、オイル塗料とワックス塗料の違いは、液体か固形かです。
ワックスは固形化したオイルのこと。
オイルはミルク、ワックスはバターをイメージするとイメージが湧きやすいでしょうか。
ワックスは、オイルよりも塗膜が厚いので、木の表面を保護してくれる役割があります。
オイルやワックス塗料などの浸透性塗料は、木材の内部に浸透し、木の本来の質感、風合いを損なわず、自然な塗膜を作ります。
かつ、無垢フローリングの穴を塞がないので、呼吸を妨げません。
無垢床・無垢フローリングの特徴である調湿性能を維持することができます。
一方で、オイルやワックス塗料で仕上げると、傷がつきやすかったり、水濡れに弱かったりという点が懸念として挙げられますが、水で濡れたらすぐに拭いたり、物を落とさないようにしたり、固いものがぶつからないように気をつけていればそんなに気にならないことだと思います。
また、比較的施工も簡単なので、オイルや蜜蝋ワックスはDIYにおすすめです。
▶アトピッコハウスの「ミツバチワックス」は自然な塗膜で、無垢フローリングを保護します。
無垢床にワックスを塗るタイミング、頻度は?
無塗装と自然塗装(オイル塗装)をしている無垢床・無垢フローリングの場合の、
ワックスがけをするタイミングの目安や頻度をご紹介します。
無塗装の無垢床、ワックスを塗ってから年数が経っている場合、
無垢フローリングがささくれだってくることがあります。
目安は乾燥してきたり、ささくれる、汚れが付きやすくなった、油分がなくなりツヤがないなというタイミングで、ワックスをしてあげるといいでしょう。
無垢床のワックスがけは1年に一回は必要じゃないの?というお考えの方もいると思いますが、決まった年数はありませんし、過剰な無垢フローリングのメンテナンスは不要です。
無垢床の状態をみて判断しましょう。
再塗装を繰り返していくと、どんどんオイルが馴染んでくるので数年に1回でよくなるかもしれません。
また、ワックスがけを⾏うと、床材を保護して⻑持ちさせる効果があったり、普段のお⼿⼊れが簡単になるという嬉しい効果もあります。
そのため、⼊居後まだ部屋に何も荷物がない状態の時にワックスをかける方もいます。(ウレタン塗装品はご⼊居時のワックスがけは不要です)
無垢床はワックスでのお手入れが不要の種類もある
無垢床は、仕上げの塗装に以下の3つの種類があります。
- 無塗装(何も塗装しない)
- ウレタン塗装
- オイル塗装
無垢床は、触れた時に木の質感を感じられたり、経年変化が楽しめるのも特徴です。
無垢ならではの良さを楽しむため、オイル塗料を選ぶ方も多いのではないでしょうか。
無塗装・オイル塗装の無垢床の場合、上から浸透系のワックスを塗布してメンテナンスすることは、問題がありません。
ウレタン塗装の無垢床の場合、既に膜が張ってある状態なので、ワックスは基本的に不要です。
傷やツヤを足したいという軽いメンテンナンスをする程度であれば、
自分で塗装することも可能です。
ウレタン塗装の無垢床には、ウレタン塗装に適したワックスを選びましょう。
いきなり全体的に塗るのではなく、目立たない場所で試してみましょう。
ウレタン塗装の全体的な補修や塗り直りをする場合、メンテナンスや補修が難しいので、プロの業者に依頼をすることをおすすめします。
無垢床にワックスを塗る際の準備【材用・道具】
主な材料・道具は以下の通りです。
・推奨クリーナー(無垢床専用かつ塗装に合った「床材専用クリーナー」)
・推奨ワックス(無垢床専用かつ仕上げの塗装に合った、使った「床材専用ワックス」)
・ハケ・ローラー・スポンジ(使用するワックスの粘度により使いやすいもの)
・ウエス(不要なTシャツ)
・マスキングテープ
・爪楊枝
・アイロン(衣類スチーマー)凹みを修繕する場合に使用します。
・雑巾
推奨ワックス以外の商品を使⽤すると、床材表⾯がいつまでもベタベタしたり、表⾯が変⾊する「⽩化現象」が起こるので要注意です!
トラブルを防ぐためにも、無垢床材に合ったワックスの使⽤をおすすめしています。
例)仕上げを蜜蝋ワックスでした場合、メンテナンスも蜜蝋ワックスを使用する。
必要な量は塗る面積を確認し、推奨ワックスだとどれくらい必要か確認しましょう。
無垢床にワックスを塗る手順
無垢床へのワックスを塗る際の手順と塗り方をご紹介します。
ワックスの効果を⻑持ちさせるコツとポイントについてもご紹介していきます。
早速1つコツをお伝えしますが、ワックスをかけた後は乾かす必要があるため、ワックスがけは「晴れた⽇」に⾏うことをおすすめします!
1. 床の表面の掃除をする・凹みの修繕をする
ホコリやシミや汚れを取らず、上からワックスをすると、ゴミを表面に固着させてしまいます。
ホコリやちりは掃除機やホウキで取り除き、フローリングの隙間に詰まったゴミは、爪楊枝で掻き出し除去します。
掃除機では取れないホコリやゴミ、シミや汚れ、ベタつきなどは推奨されているクリーナーで掃除をしておきましょう。
クリーナーを使った後は、窓を開けて部屋に⾵を通し、しっかりと乾燥させましょう。
※推奨されているクリーナー:床材の塗装の種類に合わせた成分が配合された、いわば「床材専⽤クリーナー」のこと。
ご使⽤の床材に合ったクリーナーを選ぶと安⼼です。
無垢床に凹みや傷がある場合は、塗装作業に移る前に、無垢材の性質を利用して、修繕しておくのも良いですね。
木材が湿気を含んで膨らむことで凹みの修復をはかります。
直したい凹みの上に、濡らした雑巾を被せます。その上から、スチームアイロンで蒸気を当てていきます。
数秒当てて、様子をみて、を何度か繰り返していくとある程度回復します。
アイロンを当てすぎると、色が褪せてしまうこともあるので、少しずつ様子をみながら行ってください。
湿気と熱で凹みを回復させられるのは、本物の木だからこそ。
膨らみやすさや蒸気を当てる時間は、木材や状況によって異なるので、要注意です。
少しずつ様子をみながら試してみてくださいね。
2. マスキングをする
マスキングとは、ワックスが必要な部分と不必要な部分の境目に養生テープなどを貼り、ワックスが不必要な部分に付着しないようにする作業のことです。
丁寧にやっておけば無垢材へのワックス掛けをスムーズに進めることができ、失敗防止にもつながります。
3. 床材に無垢材用のワックスを塗布する。
準備する道具をあげた際にもお伝えしましたが、クリーナーと同様、ワックスの種類も実に様々なので
「推奨ワックス」を選んでくださいね。
そしてワックスの粘度によって、塗りやすい道具を用意しておきましょう。
ハケやローラー、スポンジ、布等を使います。
ワックスは種類によって⽔の希釈が必要な場合や、塗布量にも差があったりと、ワックスのかけ⽅にも違いがあります。
ご⾃宅の推奨ワックスの種類が分かってしまえば、あとは説明書き通りにどんどんワックスをかけましょう。
といっても焦って塗り始めないでくださいね!
まずはワックスを塗り終えるまでの動線を確保して、ワックスは「ドアから離れたところ」から塗るようにしましょう。
乾いていないワックスの上を歩いてしまうと、⾜跡がついてしまうためドアから離れたところから塗っていくようにすることが大事です。
ワックスは厚塗りしすぎると、ベタベタしてしまうので、薄くのばすようにします。
同じ厚さの膜を均一に伸ばすイメージで薄く伸ばしたら、手で触ってベタつくところがないかチェックします。
ベタつきは塗りすぎということなので、さらに薄く伸ばしていきます。
塗装のコツは膜を均一に伸ばすことなので、小さい範囲に少しずつ塗るよりも、届く範囲で大きいストロークで塗り広げるのがコツです。
4. ワックスをふき取り、乾燥させる。
余分なワックスを乾いた布で拭き取ります。
商品の乾燥時間を確認し、部屋の窓を開け完全に乾くまで踏まないよう気を付けましょう。
手で触ってサラっとしていたら、完成です。
ワックスを含んだウエスやスポンジは、水分を含ませて処分するようにしましょう。
そのまま捨てたり、置いておくと、自然発火するリスクがあります。
無垢床の普段のメンテナンス方法
無垢床・無垢フローリングは難しい掃除やメンテナンスは必要ありません。
気持ちを楽にして取り組みましょう。
普段は、掃除機やドライタイプのフローリングワイパーでホコリを取り除きましょう。
水分には弱いので、こぼした水分は早めにふき取り、
水ジミにならないようにしましょう。
汚れがついてしまっても、フローリング用クリーナーで掃除が可能です。
無垢床の定期点検をし、乾燥してツヤがなくなってきたタイミングで、
ワックスを塗布し油分を足してあげましょう。
無垢床へのワックスで簡単に施工できるのは、蜜蝋ワックスです。
アトピッコハウスは、無垢床用の蜜蝋ワックスと床用クリーナーを販売しています。
蜜蝋ワックス「ミツバチワックス」は、無塗装とオイル塗装仕上げの無垢フローリングや木製家具や建具に使用できます。乾燥して油分が足りなくなったタイミングで使うと良いでしょう。
普段のお掃除は、床用クリーナー「こめっとさん」が便利です。
水で希釈してスプレーをし、ドライタイプのフローリングワイパーで拭き取るだけなので、簡単です。
▶アトピッコハウスの「こめっとさん」と「ミツバチワックス」はこちらで詳しくご紹介しています。
まとめ
正しい無垢床のメンテナンス方法、ワックスがけについて知ることができたと思います。
「無垢床・無垢フローリングはワックスを何度もかけるのが⼤変そう」
というイメージの⽅もいらっしゃったかもしれませんが、
実際はワックスがけをするもしないも、そしてその頻度も住む⼈それぞれ。
無垢材本来の木の素材の質感や、ぬくもりを感じたいのであれば、
無塗装でも油分が足りなくなった、ツヤを足したいなというタイミングで、
ワックスを使ってみてはいかがでしょうか。
蜜蝋ワックスは木本来の質感を保ち、ナチュラルに保護してくれます。
誰でも簡単にお手入れができるのも大きな利点です。
耐久性の高い無垢フローリングでも、表面の傷やささくれは年数が経つにつれ、発生してしまいます。
気持ちよく過ごすために無垢床をワックスで保護し、長く付き合っていきたいですね。
▶アトピッコハウスの無垢フローリングのメンテナンス方法はこちらからご確認ください。
よくあるご質問
無垢材にワックスを塗るとダメですか?
無垢材にワックスを塗ること自体は「ダメ」ではありません。
しかし、注意が必要です。
現状の床材の推奨ワックス(仕上げに使ったワックスと同じ商品)を必ず使用することが大事です。
浸透性のワックス(オイルや蜜蝋など)は、木に浸透して保護するため、無垢材の特性を活かしつつ、メンテナンスもできます。
無垢床にワックスは必要ですか?
無垢材にワックスは必ずしも必要ではありません。
ですが、乾燥がすすみ、ささくれ立ち、ツヤがなくなってきたタイミングで、ワックスがけで無垢材に油分を足してあげるといいでしょう。
無塗装とオイル塗装された無垢フローリングには、蜜蝋ワックスで油分を足してあげることをおすすめします。
アトピッコハウスの「ミツバチワックス」は自然な塗膜で木材を保護してくれます。
無垢床でやってはいけないことは何ですか?
まずは水拭きや濡れたままの放置です。水分を吸収しやすい無垢床はシミやカビ、反りの原因になります。
次に、酸性洗剤やスチームクリーナーの使用です。
木材が薬剤を吸収し、変色や膨張、反りの原因になります。
最後は無塗装、オイル塗装への樹脂ワックスの使用です。
無垢材の調湿性を失わせ、表面が毛羽立ったり、シミや変色の原因になります。
無垢材のフローリングのメンテナンス方法は?
普段のお掃除は、掃除機やドライタイプのフローリングワイパーで十分です。
無垢材は水分に弱いので、水拭きする場合は、硬く絞った雑巾で拭き掃除をし、その後乾拭きを行うようにしましょう。
それでも落ちない汚れを除去する場合は、フローリング専用の洗剤を使うのがポイントです。
アトピッコハウスの床用クリーナー「こめっとさん」は、米ぬか由来の天然成分なので安心して使えます。
無垢床の定期点検をし、乾燥してツヤがなくなってきたタイミングで、ワックスを塗布し油分を足してあげましょう。
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