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漆喰壁の蔵

漆喰壁とは?漆喰壁のメリット・デメリット

2022/10/05
2022/10/05

歴史ある建造物に使われてきた漆喰壁は日本人にとって、馴染のある建築材料です。
ビニールクロスが標準仕様という現在の家づくり現場で、漆喰の優れた性能が見直され、あえて、漆喰壁にしたいという人は増えつつあります

漆喰は新築戸建てだけでなく、マンションのリフォームで塗ることもできます。

漆喰壁が現代の家づくりでも選ばれる理由はどういうところでしょう。
漆喰壁の優れた性能や施工方法などを、この記事でご紹介します。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、全8色。調湿性能と消臭性能に優れています

漆喰の2倍調湿する「漆喰美人」の詳細は、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

漆喰壁とは?

自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの山田です。
漆喰は神社仏閣、お城などの重要な建造物に使用されてきた建築資材です。
一般住宅の内装(壁、天井)の他、外壁にも使えます。

漆喰は和室はもちろん、洋室に使用しても違和感がありません。

漆喰壁の蔵

耐熱性、耐久性と調湿性能に優れている漆喰は、
自然素材由来のため、健康に良いといったイメージを持たれる方も多いと思います。

漆喰は、昔ながらの建築資材ですが、
現在の住宅事情や気候湿度を鑑みて、施工性の良い商品が各メーカーから開発されています。

本物の漆喰と漆喰調商品の違いとは?

漆喰と呼ばれている商品は、「本漆喰」と「漆喰調に仕上がる商品」に分けられます

現在、「漆喰」として流通しているのは「漆喰調に仕上がる商品」です。
「本漆喰」と「漆喰調に仕上がる商品」の違いを比較してご紹介します。

本漆喰とは?

本漆喰は、消石灰(水酸化カルシウム)に、つなぎとなる糊、スサなどを加えて作った建築材料です。もとは、サンゴ礁を原料としており、全て自然素材由来の建材です。化学物質は含まれていない100%天然の成分がベースです。地域によって材料も変わります。土佐漆喰・琉球漆喰と呼ばれる商品は、糊や工法に特徴があり、本漆喰と区別されています。

漆喰調に仕上がる商品とは?

漆喰調に仕上がる塗り壁の多くが、商品名に「漆喰」を入れて販売をしていますが、本漆喰とは原材料が違います。
製品の元となる「消石灰」そのものをやめて、別の材料を取り入れている商品もあれば、ツナギとして使用する麻スサや海藻のりなどに代わって化学樹脂(接着剤)を採用している商品も出回っています。

メーカーが材料を変化させているのは、現代の住宅事情にあわせて本漆喰より良いものにするためです。
漆喰調に仕上がる商品には、漆喰壁紙と漆喰調塗り壁材、塗料の種類があります。

アトピッコハウスでは、「漆喰美人」という名前の漆喰調に仕上がる塗り壁材を販売しています。原料はモンモリロナイトという粘土です。消石灰は使っていません

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漆喰壁の歴史

日本最古の木造建築物、法隆寺などで古くから使われている漆喰壁。

法隆寺

日本だけでなく、世界中で使用されてきました。
今から5千年前、エジプトのピラミッドに使われたのが漆喰の起源です。
それから、シルクロードを渡り中国、1300年前の日本へと漆喰はやってきました

日本では飛鳥時代、奈良の高松塚古墳などに使われ、様々な建築物に使われるようになりました。
戦国時代には、城郭建築に使用され、姫路城は漆喰壁の白さから「白鷲城」と呼ばれています。
江戸時代以降は、商人屋敷の土蔵や鹿鳴館などの洋風建築物にも漆喰が取り入られました。

漆喰壁と珪藻土壁の違い

珪藻土は、天然素材であり植物性プランクトンの化石です。珪藻土の骨格は、目に見えない無数の小さな穴が空いているのが特徴です。その穴が珪藻土の調湿性能を発揮するもとになっています。

珪藻土

きめ細かい粒子の見た目の漆喰はマットでツヤのある質感ですが、珪藻土はツブツブとした特徴的な見た目です。

また漆喰と珪藻土どちらも調湿効果がありますが、珪藻土の方が調湿効果は高いです。
仕上がり面では、一般的に漆喰はつるりとした見た目で、珪藻土はツブツブとした独特の質感です。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、きめ細かいマットな質感で全8色展開です。上品な色合いは和室にも洋室にも合います

全8色の漆喰調塗り壁「漆喰美人」のカラーバリエーションは、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

漆喰壁のメリット

漆喰のメリットについてご紹介します。

メリット

1. 耐久性が高い

漆喰の主原料である消石灰は、二酸化炭素を吸収することで徐々に石灰石へと戻り固まっていきます。消石灰から石灰石に戻るまでには100年を超える長い時間がかかります。
つまり、長い時間をかけて硬化する特徴がある漆喰は、耐用年数100年を超えて使用することができます。

2. 調湿性能が高い

冬場は乾燥しすぎず、夏場は湿度が高くなるのを防ぐ調湿性能があるのは、細かな穴がある自然素材由来の漆喰調の商品です。メーカーによって成分が異なりますので、漆喰とうたってある商品が全て調湿性能に優れているわけではありません。接着剤などを使ってしまうと穴が塞がるので空気の出し入れができなくなり、調湿性能が低くなります。アトピッコハウスの漆喰調塗り壁「漆喰美人」の調湿性能は、94gなので、一般的な漆喰の2倍、JIS基準の70gもクリアしています。エアコンをつけると結露が発生することもありますが、呼吸をする漆喰壁であれば、湿度を調節する機能があるため、お部屋の結露予防にも繋がります。

3. 耐火性に優れている

漆喰が昔から貴重な建造物であるお城や神社仏閣の壁に使われてきたのには、関連する理由があります。漆喰は燃えにくい素材であり、不燃材料として建築基準法で認められた耐火性があります。万が一、漆喰壁が燃えてしまっても、ビニールクロスの壁より、有害物質が発生する可能性が低いです。

4. 消臭効果がある

漆喰は細かい穴が開いていて、空気を出し入れする特徴があることから、臭いが薄れさせます。このことから消臭効果があると言えます。本漆喰は強アルカリ性なので、酸性の匂いを中和します。アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」には、抗菌・消臭・防腐効果のあるタンニン酸を加え、消臭効果に特化しています

5.抗菌作用がある

本漆喰は強アルカリ性です。そのためカビや細菌、ウイルスの付着を防いでくれます。
ただ、強アルカリ性は徐々に弱まり5年ほどで中和化するので永続的に抗菌効果があるではないです。

漆喰壁のデメリット

漆喰壁のデメリットはどういうところでしょうか?初めて使う場合は、しっかりとその特徴を知りたいですね。

デメリット

1. 水拭きができない

ビニール素材の壁紙と違い、ゴシゴシと雑巾で掃除をすることができません。醤油やコーヒーなど濃い液体を付着させてしまったら、シミになってしまいます。ただエタノール等で薄めてなじませることは可能です。気になる場合は、上から塗り直すこともできます。

2. 費用が高い

高い技術力をもった左官屋さんは全国的に不足していますので、技術料が高くなる傾向があります。材料費も標準的なビニールクロスよりも高額になります。

3. 施工に時間がかかる

ビニールクロスのように1日で作業が終わりません。養生作業、下地処理、上塗りと6畳部屋でも2~3日日数がかかる場合があり、工事費用は標準的なビニールクロス工事より高額になります。

4. 白い粉がつく

商品によっては、洋服にこすれて白い粉が付着してしまうことがありますが、ボロボロと大きく崩れることはありません。

漆喰壁はシックハウス症候群の対策ができる

アレルギーを誘発する化学物質が入っていない自然素材由来の漆喰壁は、シックハウス対策に有効と言えます。また、静電気が発生しにくいため、ホコリが付着しにくく、ホコリを養分とするカビの発生もしにくいと言えます。
ホコリやカビから誘発されるアレルギー症状がある方にも、おすすめです。

標準的なビニールクロスに比べ、空気を出し入れする漆喰壁は、
空気がきれいだと感じやすいですし、気持ちよく過ごせるお手伝いができると思います。

漆喰壁の塗り方、施工方法

現在の家は、石膏ボード下地がほとんどです。
石膏ボードの上に直接漆喰を塗ることはできないため(できる商品もあります)、
下地材で下塗りしてから、漆喰を塗る施工方法が一般的と言えます。

下地処理を丁寧にすることが重要で、ボードの継ぎ目ジョイント部分や入隅出隅部分、窓枠など補強が必要な箇所にメッシュテープで補強後、パテ処理をするなど、不陸をなくしたり補強をする作業をします。
壁紙が貼ってある場合は、壁紙を剥がして下地材を塗る処理が必要です。
合板や塗り壁の上に漆喰を塗る場合は、アク止め効果のある下地材を塗りアク止めをする必要があります。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」には、専用の下地材アク止め効果のある「下塗革命」のご用意があります

アク止め効果の高い下塗り材「下塗革命」の詳細は、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

漆喰壁の上から漆喰壁を塗る方法

昔塗った漆喰壁が薄汚れてきたから、塗り替えたい。
そんなお問合せを、アトピッコハウスでは多くいただきます。

古い壁

既存の漆喰壁を剥がさずに上から漆喰を重ねて塗ることは可能です。

ただし、ボロボロと崩れて壁の中身の構造が見えているなど、破損が著しい場合や、
水漏れや内部結露が原因で内壁がブヨブヨになっている場合は、ボードを張り替えるなど適切な工事が必要です。

状態が良い漆喰壁であれば、下塗材で下地処理をした上に漆喰を重ね塗りすることは可能です。

カビが生えてしまっている場合は、あらかじめカビをふき取り、カビ防止剤を塗った上で、
漆喰の塗り直しをするとよいでしょう。

古い砂壁や土壁、破損が著しい状態の場合は、DIYでは困難なのでプロに相談をすることをおすすめします。

漆喰壁の塗り方のバリエーション

昔ながらの漆喰の仕上げ方は、コテで押し付けるようにしてフラットにする「押さえ仕上げ」が主流でした。
また、鏡の様に光沢をだす「磨き上げ」という塗り方もありますが、左官職人の熟練の技術力が必要なため、できる職人は限られています。

現在は、コテ跡をつけたラフな仕上げ方が好まれています。

漆喰の塗り壁

純和風にしたい、ヨーロッパのようなムラのある感じ、はっきりとしたパターンをつけたいなど、好みを取り入れられます。

左官職人のような高い技術が必要な平らな仕上げや磨き上げだけではなく、コテの跡が残った味のある雰囲気を楽しみたいのであれば、漆喰DIYに挑戦してみるのもいいかもしれません。

漆喰壁が向いている部屋

浴室以外すべての部屋に漆喰を塗ることができます。
調湿性能のある漆喰壁ですが、小さい面積だと効果を実感しづらいです。

リビング、寝室など面積のある部屋の壁天井と広い面積を塗ることをおすすめします。

湿気がこもりがちなトイレや洗面所にも塗ることができますが、ゴシゴシと水拭き掃除ができません
油汚れが飛ぶキッチン周りや、トイレ、洗面所などの水回りは掃除がしやすいクロスにするなど、部屋別に種類を分けることで、予算を安く抑えることができます。

漆喰壁の汚れを落とす方法、掃除方法

漆喰壁は、水に弱いのでゴシゴシと水拭きをすることはできません。

醤油やコーヒーなど、濃い色の汚れを付着させてしまった場合は、ハイターなどの漂白剤を使うと、シミになってしまうので、揮発性の高いエタノール等で薄めるようにしましょう。

軽い汚れや黒ずみであれば消しゴムやメラミンスポンジで消すことも可能です。
目の細かいサンドペーパーで汚れを落とすこともできます。

静電気が発生しにくくホコリが付着しづらいため、普段のお手入れは、基本的にノーメンテナンスでOKです。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は普段はノーメンテナンスで大丈夫です

メンテナンが簡単な漆喰調塗り壁「漆喰美人」の詳細は、こちら

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漆喰壁の補修方法

細いひび割れ(ヘアークラック)は、材料を残しておけば利用できます。
製品を固練りして、筆などで埋め込むといいでしょう。
補修した部分が目立つ場合がありますので、なるべく面で塗るようにしましょう。

剥離や浮きがある場合は、その部分を剥がして下塗り材+漆喰で補修が可能です。

劣化で穴が開いている場合も、穴部分にパテ材を埋め込んで補修が可能です。
補修キットはホームセンターでも買えるので、利用してみてもいいと思います。

補修に必要な道具例

・コテ
・筆、刷毛
・養生テープ
・バケツ

漆喰壁の工事費用目安

リフォーム費用

一般的に部屋の壁を漆喰壁にリフォームするときの費用の目安は1㎡あたり4,000円~といわれており、
ビニールクロスは1㎡あたり大体1,000円〜ですので4倍近くの差があります。
漆喰壁の金額は決して安くありません。

この価格には、材料費や下地処理費、作業費が含まれていますが、
既存壁を剥がす場合は、撤去作業費については別途必要となりますので、
下地の状態によってはさらに高額になる場合があります。

漆喰壁はDIYをできるのか?

「漆喰をDIYで塗ることを検討しています。未経験ですが、塗ることはできますか?」
この質問もよくいただきます。

答えは△です。

昔ながらの本漆喰は強アルカリ性ですので、素人の方には危険ですし、熟練の職人でないと塗れません。
ホームセンターに売っている漆喰調塗り壁材であれば、未経験の方でも塗ることは可能でしょう。

漆喰をdiy

漆喰調の壁紙は、高級感が出て本当に塗り壁を塗っているように見えるものもあります。漆喰の機能を付加している漆喰クロスは、量産型のクロスより価格が高めです。漆喰クロスや珪藻土クロスは、厚手で取り扱いが難しいのでプロによる施工が望ましいです。

材料にこだわりたい、見た目もよくしたいのであれば、漆喰壁の施工はプロに依頼することをおすすめします。

仕上がりや性能もそれなりでOK、見た目を漆喰風のおしゃれな部屋にしたいということであれば、DIYで挑戦頂いてもよいと思います。

まとめ

気候変動を原因とする高温、高湿度な気候の日本の環境下では、
夏はカラッと湿気が少なく、冬は乾燥しすぎない適度な湿気を好む傾向にあります。

漆喰本来の調湿性能や消臭効果に注目される方も増え、
少しずつ、現在の家づくりに漆喰壁が取り入れられてきました

自然素材由来の漆喰を塗りたいのであれば、
自然素材が標準仕様のハウスメーカーやリフォーム会社に依頼をすると、スムーズです。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、調湿性能はもちろん、消臭性能にも期待ができます。インテリアにこだわりたい方にも上品な色合いに仕上がる全8色展開です

漆喰調塗り壁材「漆喰美人」の資料請求はこちらからご請求ください

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よくあるご質問

珪藻土と漆喰、どちらがいいのか?

調湿性能に特化したいのであれば、珪藻土がいいでしょう。消臭効果は珪藻土にもありますが、アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、カテキンを配合し、さらに消臭機能をアップさせています。珪藻土の見た目はツブツブしており、漆喰はマットな質感です。

塗り壁のメリットとデメリットは?

ボロボロと崩れることはありませんが、商品によっては、白い粉が付着することがあります。アトピッコハウスの珪藻土と漆喰は、マグネシアセメントを配合しているため、固く仕上がりボロボロしません。ビニールクロスなど流通している壁紙と違い、空気を出し入れする調湿性能に優れているので快適な室内環境づくりができます。

漆喰壁のメリットとデメリットは?

漆喰壁は、優れた耐久性、防火性があり、昔から使われてきました。近年の住宅環境にあわせて消臭機能や調湿性能に特化した商品もあります。デメリットは、濃い液体を付着させてしまうとシミになり、ゴシゴシと水拭きができないところです。材料費と工事費用も一般的なビニールクロスに比べると高額になります。

漆喰風塗料のメリットデメリットは?

漆喰風に塗装をするのが目的であれば、手軽に施工ができます。本当の漆喰と同様の調湿性能には期待ができません。漆喰風塗料は、ホームセンターでも買え、ローラーで仕上げるので施工は難しくありません。DIYで漆喰調の見た目にしたいのであれば、使いやすいと思います。

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アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳など
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