3000円の布クロスから756円のすっぴんクロスへ

2006/04/28

2023/09/13

4月もあと少し‥。明日からＧＷですね。

茶室を得意とする大工さんからすっぴんクロスの問合せをいただきました。

この大工さん、所謂　一人親方　ですが、2年先まで新築の受注がいっぱいです。一人親方ですので、年に何棟も建てられませんし、増改築なら、新築の間に入れられるそうですが、今時こんな人、そうそういません。

頑固な職人気質はもちろんあるのですが、声高に物を言うこともなく、荒っぽい感じがないので、お茶の先生のような方はお話がしやすく、とにかく仕事が丁寧というところが受けているようです。

私のお茶の先生もご贔屓にしているのですが、秋に依頼したちょっとした改築工事ですら、まだ始まっていません。夏頃になるとか、本当に忙しいみたいです。

アトピッコハウスさんの　すっぴんクロス　って本当に安いね、からお話が始まりました。

ビニールクロスが大嫌いな方で、京壁か織物クロスをお客様にオススメしているのですが、予算の関係ですべてをそうすることができないから、この値段（756円～）なら提案しやすい、と喜んでいただいています。

今までは3000円/ｍの織物クロス、全てをそうはできないから居住空間以外の廊下やトイレなどはビニールを施工する現場もあるそうですが、30年ぐらい経過した改築工事で、ビニールクロスの下地がボロボロに腐っていたり、カビている現場を経験すると、全く調湿していないことを実感し、本当は使いたくない、とおっしゃっています。

こういっちゃ失礼だけど、と前置きをされて、

小さい会社のほうが良い商品作ってるんだよ

クロスも人気のない商品は、どんどん入れ替わってしまい、数年後、ちょっと補修をしたい、と思っても品番がなく、お客様に申し訳なく感じることが多い。新商品を出して購買意欲を誘うという商売というのにも疑問を感じる。

うちも小さいから、あんまり注文できなくて悪いね

いえいえ、とんでもないです。
こういう方にこそ是非使ってもらいたいクロスなんです。

本当に良い商品と理解をして施工してもらえる場合と、織物なんて面倒くせーな、と言って工事されるのとでは、仕上がりが全然違います。

そんな話をしたら、

自分の知り合いの大工だってお客さんの為に、と仕事をしている人なんて1割しかいない。結局、商売建築なんだよね。よく言われるもん、そんなことしてたら儲からないじゃん。

お客さんのために、こうしたほうがいいな、と思うことを、つい言っちゃって、あとで失敗したな、と思うことが多いんだよ。だけど、家って建てたからの付き合いだと思うから、自分はそういう仕事しかできないんだよね。性分だね。

いや～、いつも勉強させられます。
もちろん、かすみを食ってはいけないのですが、実践できている人は、そう多くない。気持も新たに、明日も頑張りましょ。

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