マンションの床リフォームの注意点と工法・費用例
中古マンションを購入して内装を自分好みにリフォームをするリノベーションをされる方が増えています。新築戸建てのように土地も必要ないし、新築のマンションよりも相場が安く、その分設備や好きな内装にお金がかけられるとメリットが多く人気です。
しかし、一般的にマンションリフォームの場合、集合住宅ならではの決まりがあることがほとんどです。マンションリフォーム・リノベーションで床の張り替えをする際に知っておくべき注意点と工法・費用をご紹介します。
マンションの床を張り替えるリフォームをする場合、マンションの管理組合が指定する管理規約の「遮音等級・遮音性能」の確保が必要です。
アトピッコハウスの「わんぱく応援マット」は、マンションの床をリフォームする際に活躍する「床の遮音材」です。
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目次
- 1 マンションの床をリフォームする際は防音を取る必要がある
- 2 畳やカーペットは遮音が取れる建材
- 3 マンションの床をフローリングに張り替えるなら無垢フローリング!機能と費用をご紹介
- 4 マンションの床を変更する「張り替え」と「重ね張り」の違いとは?
- 5 マンションリフォームでフローリングを採用する場合遮音を取る方法は?
- 6 マンションの床リフォームでかかる価格・費用例
- 7 マンションの床をリフォームする際の予算・相場とは
- 8 床のリフォームで使用する床材の特徴と使用にオススメの場所
- 9 マンションの床をリフォームする際の床材の種類別注意点
- 10 マンションで人気の床材タイルは遮音を取りにくい
- 11 マンションの床をDIYでリフォームできる?
- 12 ご近所さんとのお付き合い、声がけも重要なポイント
- 13 まとめ
- 14 よくあるご質問
- 15 無料で、資料・サンプル差し上げます
マンションの床をリフォームする際は防音を取る必要がある
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
中古のマンションを購入し、部屋をリノベーション・リフォームしたいと考えるとき、特に床の張り替えをするリフォームの場合の注意点は、管理組合が規定している管理規約の遮音等級・防音性能を確保した、防音対策が必須だというところです。それを知識として知っておき、管理組合で事前の確認と承認が必要です。
賃貸でも言えることですが、マンションは、集合住宅なので、暮らしている他の住人の方にご迷惑にならないように注意、配慮することでお互いにストレスにならないような環境を整えていくということがポイントですね。
マンションの管理組合という組織は、「住民」を代表する組織ということになります。マンション全体は、そこに住む人の共有財産ですが、自分が勝手にして良い「占有部分」と、他の住人に了解もらわないとならない「共有部分」に分かれ、共用部分に影響を与えるリフォーム等をやりたいという場合は、住民を代表する管理組合の許可を受けないとならない訳です。
ですので、マンションのリフォームを考えたときには手順としてまず、管理規定の確認と、管理組合への許可が必須になるというわけです。
管理組合は、理事長をはじめ、理事で構成されていて、住民持ち回りで、数年置きに変わっていきます。判断基準は、「管理規約」ということになりますが、運用するのは、人間なので、理事や理事長の人柄とか、過去のリフォーム実績等で、各マンション管理組合で判断が違ったりしますので注意が必要です。
マンションの部屋は、自分のものであっても、それは自分の家の「壁の中」だけの話しであって、壁や、床といった周辺の人も関わる「共有部分」は、勝手に変更したりいじることが出来ないので注意が必要です。例えば、室内の家具やキッチンなどの設備は自分で選んで設置することができますが、床下のコンクリートなどは共有部分となるため、リフォームの際にフローリングで仕上げようとした時に、コンクリートまで釘を打てないことがほとんどです。
また、マンションの遮音規定では、床をリフォームしようとすると、管理規約となっている遮音等級・防音性能を確保するための工法、床材を使用し、リフォームをしないとならないことになっています。具体的にどんな防音性能が必要か管理規定の遮音等級や工法を調べそれに応じた床材を選び、リフォームをしましょう。
遮音等級とは階下にどれくらい音が伝わるかを示すもので、LLで表現される軽量床衝撃音と、LHで表現される重量床衝撃音があります。
あまり普及していませんが、最近では、Δ(デルタ)で表現されることもありますが、リフォームが必要になるマンションが建設された当時は、LLとか、LHといった性能表示が一般的だったので、いまだに、LLとかLH(L値)で表現する人が多いです。
LL、LHの後に45や40などの数字が組み合わされ、数字が小さいほど遮音性能が高いことを意味します。L40等級の場合遠くでかすかに聞こえる程度、L45等級の場合は聞こえるが意識することはあまりない程度です。
最近ではマンション管理組合の管理規約が厳しくなってきており、特に遮音フローリングへのリフォームにあたっては、LL-45の遮音等級基準を満たしたフローリング材を張るよう義務付けられているところが多いです。厳しいところですとLL-40です。 遮音性能が低い無垢のフローリングなどに張り替える場合は、遮音下地材を利用して遮音性能を高めるなど工夫が必要です。
アトピッコハウスの床遮音材「わんぱく応援マット」の遮音性能は、LL40、LH50です。
畳やカーペットは遮音が取れる建材
中古マンションは床材がカーペットだったり、畳の和室であることが多いと思います。
カーペットも畳も空気を多く含み、表面が柔らかく足音や物を落とした音を吸収してくれ階下に音が伝わりにくく、保温性も高く、また、転倒した時にも危険性が少ない床材として多く使われてきました。
しかし、時代は変わり、床材の種類も増え、選び方が畳やカーペットのデメリット、掃除のしやすさやインテリアとの兼ね合いなどから畳やカーペットよりもフローリングを好む方が増えてきました。遮音が取れるやわらかい床材から硬いフローリングへの張り替えリフォームの場合、当然音の伝わり方は変わってきますので、先ほどのマンションの遮音等級をクリアする方法をとらなければならなくなるというわけです。
マンションの床をフローリングに張り替えるなら無垢フローリング!機能と費用をご紹介
人気のフローリングですが、フローリングに張り替えるメリットとはどのようなところがあるのでしょうか。
一言でフローリングといっても天然木を切り出した無垢フローリングと、表面に無垢フローリングを1㎜~2㎜で薄くスライスしたものを合板に張り付けた複合フローリング(積層フローリング)があります。
天然木を切り出した無垢フローリングのほうが希少なので相場として値段が高いですが、一度施工すればほぼメンテナンスは不要で、長持ちするメリットがあります。
複合フローリングのように薄いスライスが載っている場合その部分にキズをつけてしまった場合、表面が削れて中の合板部分がむき出しとなってしまいますが、無垢フローリングの場合は一枚板なので表面が削れたとしてもなじんで目立ちません。
また無垢フローリングの場合、天然木なので湿気を吸放出するという特徴があり、余分な湿気を吸ったり吐いたりして室内空間を気持ちよく整えてくれるという最大のメリットがありますよ。ですので夏場の湿気が高い時期でもべたべたすることはなく、冬場にはヒヤッとしないという特徴を持っています。
初期費用としては価格が高いかもしれませんが、マンションの床をフローリングに張り替えるならメリットの多い無垢材フローリングがおすすめです。
全室に無垢フローリングを使用するのが難しい場合、リビングや寝室だけでも使いたいですね。
アトピッコハウスの「わんぱく応援マット」は、無垢フローリングとの組合せで、L45等級、合板フローリングとの組合せで、L40等級です。
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マンションの床を変更する「張り替え」と「重ね張り」の違いとは?
さて、マンションの床を変更する方法について見ていきましょう。大きく分けて「張り替え」と「重ね張り」の2種類です。
張り替えとは?
元の床を撤去して新しい床材に変える工法です。新しい床材に変更する際、従来の床材と比べて遮音性能や断熱性能が高いものを選べますし、下地ごと床材を張り替えるので、もし下地が劣化や傷んでいる場合、リフォーム時に解消することができます。床の高さや段差を調整できるので、お子さんや高齢の方がいるご家庭も安心できることや、和室から洋室などお部屋に合わせて床材自体を変更できる点もメリットです。
デメリットは、元の床材を撤去するのでその分コストがかかり、重ね張りと比べて、工法に手間がかかり工期が伸びる事です。解体時に騒音が発生する点もデメリットといえます。
重ね張りとは?
元の床材の上から新しい床材を重ねて施工する方法です。注意点としては、重ね張りができるのはフローリングに対してのみであり、カーペットには対応できないので注意が必要です。
メリットは元の床の状態が良く劣化していなければ、元の床材を利用するため古い床材の撤去が必要なく、廃棄費用が発生しないので、その分の費用がかからずコストを抑えやすいこと、張り替えと比べて手間がかからないので、工期が短いことです。そして重ね張りなので、床材が二重になり強度・防音性が上がることが挙げられます。
デメリットは重ねることにより、厚みが生まれや段差ができ、ドア部分の高さ調整が必要なこと、床暖房の効きが悪くなること、そして直床工法の建物では対応できないということです。
マンションリフォームでフローリングを採用する場合遮音を取る方法は?
床材にフローリングを採用し張り替える場合には管理組合規定の遮音を取る必要があります。その方法とはどのような種類があるのかご紹介します。
二重床工法
防振ゴムのついた支柱で床を支える二重床工法(置き床工法・浮き床)という方法があります。この工法は床スラブの上に支持脚と床スラブの設置面に防振ゴムのついた専用の支柱を立てて、その上に床下地材を載せ、さらにフローリングなどの床材を重ね張りし、床を二重に仕上げる工法です
床材と床スラブの間に空間がある二重構造が大きなポイントです。床下に空間を作ることで音の伝わりを和らげることができます。二重床工法はできた空間に給排水管やガス管を通すことができるため水回りの移動がしやすく、設備配管等のメンテナンスがしやすいです。また、支持脚で高さを調整でき、バリアフリー化が可能です。
そして床下に遮音性能があるので裏側に遮音材が付いていない遮音性ゼロのフローリングを選び、張り替えることができるメリットがあります。
反面、空間の分高さが出ること、床を二重に作るという意味で材料費用、施工費用ともに上がるというデメリットがあります。元が二重床工法の場合は重ね張りと張り替えのどちらでも対応が可能なこともポイントの一つです。リフォームのコストを安く抑えたいときは重ね張り、機能性が高い床材に変えたいときは張り替えと、予算や用途に合わせられます。
直床工法(遮音フローリングを使用してリフォーム)
床下の構造に余裕がないマンションでの床リフォームで重宝がられているのが遮音性能付きフローリング工法。マンションのコンクリート造の構造床を床スラブといい、床スラブに直接フローリング等の床材を張り、仕上げることを、直床(じかゆか)工法と呼んでいます。
床スラブに直接床材を張るため、足音や物を落としたときの衝撃音が伝わりやすくなります。その衝撃音を抑えるため、フローリング材の裏面に遮音材が付いているものを使用します。
遮音フローリングは遮音を取るためのクッション(緩衝材)とフローリングが一体化しているので高さの問題もクリアでき、コストも抑えることができます。遮音も確保できているので、管理組合への許可も取りやすく、コストも抑えられるので使用しやすい工法でメリットが多く感じられます。しかし遮音を取るための緩衝材により足の踏み心地がふわふわするというデメリットがあります。そのふわふわが気持ちが悪いと感じられる方が多いようです。
注意点としては元々が直床工法の場合は、リフォーム方法も直床工法になるとお考えください。二重床工法にする場合空間を設けることで天井の高さが低くなるため現実的ではないからです。フローリング材は直床工法専用品から選ぶことになります。遮音フローリングの商品自体に、先ほどの遮音等級 LL-45もしくはLL-40 と記載されているので規約に合う商品を選びましょう。
また、水廻りなど必要な部分のみ床スラブを下げて作り、見た目は床に段差がないように仕上げているマンションもあります。リフォーム前は意識しないと思いますが、水廻りの位置を変えるリフォームをする場合、段差が出たり、水廻りの位置に制約がでる恐れがあります。一般の方にはなかなか確認が難しいので、リフォームのプロに相談して確認してもらうことをお勧めします。
直床工法(遮音マットを使用してリフォーム)
床スラブに遮音マット単体を張り、上から遮音性能のついていないフローリングを組み合わせて使用するという工法もあります。二重床ほど厚みはなく、遮音フローリングほどふわふわしない、わんぱく応援マットは11㎜の厚みで、複合フローリングと組み合わせてLL40、無垢フローリングではLL45の遮音試験を通っています。管理組合へ提出できる試験報告書も完備していておすすめです。遮音マットに遮音性能があるので遮音性のないフローリングを自由に選ぶことができるメリットがあります。
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マンションの床リフォームでかかる価格・費用例
マンションの床リフォームにかかる一般的な費用についてご紹介します。
注意点は見積もりの段階で下記の内容を確認しておく事です。追加費用発生時など、何かあったときに後のトラブルを避けられます。いくつかの工事業者に見積もり依頼し、お願いする会社を選び、必ず見積りの説明をしてもらいましょう。
マンション床リフォームの材料費用
フローリング、接着剤など床材の費用です。費用は選ぶフローリングの種類によってもそれこそピンからキリまであり、無垢フローリングのほうが複合フローリングよりも材料費用はかかりますが、無垢フローリングの中でも、パインや杉など成長の早い針葉樹よりも、ゆっくりと時間をかけて育っていく、メープルやチェリー、オークなどの広葉樹のほうが費用が高くなります。
マンションのリフォームの場合、遮音を取る必要があるため、遮音材や床材を安定させるための捨て貼り合板なども必要となってきます。遮音性能付きの遮音フローリングはフローリングと遮音材が一体型となるため費用を抑えられる場合があります。
マンション床リフォームの施工費用
簡単に言うと床を張り替える職人さんの日当です。二重床工法(置床工法)にするのか、直床工法にするのか、遮音フローリングにするのか遮音にはマットを使用するのかなど工法や内容によって施工費用は変わります。既存の床をどうするのか、張り替えるのか、下地の交換が必要なのか、マンションの管理組合規約と、マンションの構造によっても変わってくるので工事業者さんに確認が必要です。
マンション床リフォームの処分費用
産業廃棄物の廃棄費用などです。畳などの既存の床を撤去するなど、リフォームをはじめ工事にはたくさんの廃棄物が出ます。産業廃棄物となり、地域で定められた方法で廃棄する必要があります。工事業者さんがまとめて対応してくれますが、費用としては数万円、廃棄するゴミの量や内容によっても変わるためトラブルにならないためにも事前の確認が必要です。
マンション床リフォームの諸経費用
床を張り替えるリフォームに必要な資材、機材を搬入するために必要な経費などです。マンションあれば、各部屋まで建材を運んでもらう場合の代金や、出入りするエレベーターや階段などの共有部分を行き来する際に傷を付けないように養生するための費用が必要です。工事中の室内の養生も加えると、一式で数万円〜10万円程度の仮設費がかかります。また、一部屋のみのリフォーム等、家具の移動を依頼する場合にはその費用も掛かりますので事前に見積もりしてもらい、確認、注意が必要です。
マンションの床をリフォームする際の予算・相場とは
マンションの床をリフォームする際の費用は現状の床の状態や工法、施工面積などにより、相場は変わってきます。わんぱく応援マットは1箱1畳分で12,000円。8畳分だと96,000円(税別)となります。
さらに仕上げに使用する床材、施工費用などがかかってきます。無垢フローリングで仕上げる場合安価な材料であっても8畳分のフローリングの張替えで12万円ほど。
施工費用は施工業者によって変わってきます。初めから1社に決めてしまうと、費用の比較ができず、同じ工事内容でも他の業者よりも費用が高い場合もあり得ます。業者選びで後悔しないためには、複数の業者での相見積もりをお勧めします。見積もりを比較し、相場を把握したうえで、予算に合った業者を選ぶと良いでしょう。
また、合板フローリングの施工に慣れた業者に無垢フローリングを依頼すれば高くなるので、自然素材の施工に慣れた工事業者さんに施工を依頼する方が、施工費用を抑えられ施工の不具合も抑えられます。
床のリフォームで使用する床材の特徴と使用にオススメの場所
フローリング
フローリングに張り替えるメットについてお話した箇所でもお伝えしましたが、床材の中でも1番人気です。 種類は「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2つがあります。
複合フローリングは無垢フローリングと比べて一般的に安価です。耐水性が高く、収縮や反りが起きにくいです。また、傷や凹みがつくにくく耐久性があります。そして色やデザインのバリエーションが豊富です。反面、調湿性能がなく、無垢フローリングと比べて硬質で冷たく感じる可能性があります。深く傷がつくと中の合板が見えたり、接着剤の経年劣化で化粧板が剥がれることがあります。
一方、無垢フローリングは調湿性能や断熱性があり、冬でも温もりを感じます。柔らかさもあるので肌触りが良いです。また、天然木の種類により色や質感が異なったり、経年変化で色味が変わっていくことも魅力的です。反面、複合フローリングより高値です。耐水性が弱く、調湿性能により収縮や膨張で板が反ることがあります。熱にも弱くホットカーペットやこたつに適しません。
フローリングは玄関、リビング、トイレ、書斎、寝室などに使用するのがオススメです。また、耐水性や清掃性の高いフローリングはキッチン、ペットを飼っている方には、ペットの転倒による怪我のリスクや歩く時の爪での傷を防ぐようなペット対応用の表面加工がされたフローリングがオススメです。他に、遮音性能を高めた防音フローリング、床暖房対応フローリングなど、用途やライフスタイルに合わせた機能性を持つフローリング材を選ぶことも可能です。
クッションフロア
ポリ塩化ビニルを使用したクッション性に優れる床材で、防水性にも優れています。シート状で、床に敷き詰めるだけで簡単にリフォームできます。樹脂製のため汚れに強く、防水性があるので水をこぼしてもシミになりません。そのため掃除機がけや乾拭き、濡れ拭きと普段の掃除でメンテナンスが可能で、マンションの床張り替えのリフォームではキッチン、トイレや洗面所、浴室前の脱衣所などの水回りはクッションフロアを採用しやすいです。木目調や大理石調などさまざまな柄があり、インテリアに合う柄を選ぶことも可能です。また、クッション性があるため、小さなお子様やペットが過ごすお部屋などにもオススメです。
ただし、クッション性が高い分、家具の跡が残りやすくなりますし、熱に弱い性質のため、熱湯などで表面が溶けることもあります。
フロアタイル
ポリ塩化ビニル系の素材で作られた、薄いタイル状の床材のことです。クッションフロアとは異なり、薄手で硬い質感のため、家具を置いても跡がつきにくいメリットがあります。また、木目調やモルタル調などデザインが豊富で、クッションフロアよりも高級感がある印象を与えられます。耐水性や清掃性があるのでキッチン、トイレ、洗面所、お風呂前の脱衣所、玄関などの床のリフォームにオススメです。
ですが、硬いため遮音を取りづらいですし、遮音性能を考えた時に遮音材との組み合わせも実現が難しいため、選択肢に入れづらい床材です。
フロアタイルはパーツを組み合わせて張る工法のため、DIYで張り替えることも可能です。ただし、サイズの計測や接着剤の扱いが難しいため、リフォーム会社に依頼したほうが良いでしょう。
カーペット
リビングに使われることが多く、高級感を出しやすい床材です。遮音性が高いため、騒音対策を重視したい時にも有効です。フローリングと比べて柔らく滑りにくいため、小さいお子さんや高齢者がいるご家庭、ペットを飼っているご家庭に適しています。また、フローリングと比べて、足元からくる冷えが少ないメリットもあります。
ただし、カーペットは汚れが溜まりやすい上に、落ちにくいため掃除をこまめにしなければいけないのが大きな弱点です。飲み物をこぼすとシミになる上に、ダニやカビ・ホコリなどのハウスダストが発生しやすいです。
畳
弾力性に優れる畳は、足腰に負担が少なく、フローリングよりも部屋が冷えないメリットがあります。調湿性に優れる上に、防音性能が高いことも畳の特長です。
ただし、注意点として、畳は日焼けや摩擦で傷むため、「裏返し」や表面のい草部分を交換する「表替え」、古い畳を丸ごと新しい畳に入れ替える「新調」などのメンテナンスが必要です。
なお、最近のマンションでは、厚さが15~35mmほどの薄畳を使うケースも見られます。従来のい草だけでなく、樹脂を使った人工い草を用いる薄畳もあります。 薄畳の種類によっては、表替えや新調が難しいケースもあるので注意が必要です。使用する場所は寝室がオススメです。
マンションの床をリフォームする際の床材の種類別注意点
マンションの床のリフォーム:畳からフローリングへの張り替え
中古マンションのほとんどに和室が設置されており、和室の畳を張り替えてフローリングの洋室にしたいというのは多いご要望だと思います。普通の畳は厚みが55㎜~60mmほどありますが、マンションで使用されるフローリングのほとんどは12㎜程。畳とフローリングの高さの差が40㎜~50㎜程度出るので、畳からフローリングに交換する場合は遮音以外に捨て貼り合板などを重ね張りすることで高さの調整が必要です。
マンションの床のリフォーム:カーペットからフローリングへの張り替え
柔らかく、階下への音も響きにくいカーペットですが、食べこぼしのシミは取りにくく、ダニの発生も気になります。カーペットの汚れが目立ってきたり、掃除のしやすいフローリングに張り替えたいと思ったタイミングで検討する方が多いです。
カーペットは厚み15㎜程度と薄いです。そのため、張り替える際、畳とは逆に床下に厚みが足りない場合があります。遮音フローリングや遮音マットを使って遮音を取りつつ、フローリングにするとなると高さが出てしまい、既存のドアなどの建具の高さを削ったりして調整をしなければならない場合もあり張り替えには注意が必要です。
リフォームの注意点:マンションの床に床暖房が使われている場合
床暖房の工法には、仕上げ材分離型と仕上げ材一体型と言う2種類があります。仕上げ材分離型とは、床暖房のパネルと床材が分離した工法です。 一方、仕上げ材一体型では、床材に床暖房システムが組み込まれたものを用いる工法です。基本的には仕上げ材分離型であればフローリングのみ張り替えできますが、仕上げ材一体型は熱源から交換する必要があります。
但し暖房付きの床材をリフォームする場合、既存の床暖房を生かして施工をすることはとても難しいです。既存の床を撤去したときに床暖房もはがれ壊れてしまうことがほとんどのため一般的には床暖房も交換することになります。
マンションで人気の床材タイルは遮音を取りにくい
マンションリフォームでフローリングに次いで近年人気が高い床材がタイルです。主にフロアタイルと呼ばれるものです。おしゃれなモルタル調、石目調など高級な印象があるということで、洗面所やキッチンはもちろん、リビングや廊下などにも人気の床材です。
しかし、硬質のタイルは厚みも薄く、フローリングよりも音が響きやすく遮音を取ることが難しいのです。タイルには目地部分があり、弾力のある遮音マットや遮音シートと組み合わせた場合、目地部分に荷重がかかった際に割れてしまうケースもあり、遮音を取りながらタイルで仕上げるというのは実現が難しい選択肢と言えます。
マンションの床をDIYでリフォームできる?
基本的に床工事をDIYで行うのはなかなかハードルが高い作業です。床を剥がすという作業はホコリやゴミが大量に出ますし、管理組合への許可も自分で取らなくてはいけません。水回りの配管などを誤って傷付けてしまうと大変なことになります。
もし、床のイメージを変更してみたいという場合は、既存の床を剥がさずに、タイルカーペットなどを利用する方法もおすすめです。
100均でも手に入るリメイクシートは色柄も選べて低価格で楽しめます。上から貼るだけなので失敗することもないです。
ご近所さんとのお付き合い、声がけも重要なポイント
マンションの床リフォームの場合、階下への防音対策を考えないとならないのは、当然として、通常は、周辺の左右両隣の隣家と、直下の家と、その左右のお宅、合計5件の了解をとらないとならないというケースが多いと思います。
注意していても、リフォーム工事中にも騒音や振動などが生じますし、工事業者の出入りなどでもご迷惑をおかけする可能性も考慮しましょう。長く暮らしていく上で、騒音トラブルにならないようご挨拶は必須ですね。マンションの床リフォームは、事前の確認や近所への説明を欠かさず行いながら施工を進めることが重要なポイントです。
それは、いくらマンション管理組合の防音性能を守っていますよと、言っても、「お互い様」ですから、気持ちよく暮らすためには、影響(迷惑)を与えてしまう隣家、階下の方の了解をとっておくと、摩擦が緩和されるからです。
管理組合で規定している遮音等級や防音性能を確保したとしても、現在床がカーペットであれば、フローリングに変更すれば、きっとカーペットの時よりもうるさくなるはずです。そこを緩和するためには、日ごろから人間関係を構築しておくことが大切です。一言、挨拶を交わすだけでも印象は変わってくるはずです。
まとめ
マンションで床をリフォームする場合は、防音対策を考えた「防音リフォーム」が必須です。選び方としては、まずは自分のマンションの遮音規定や遮音性能、直床工法か二重床工法か、などを確認しましょう。また、床材ごとに特徴が異なるため、用途やライフスタイル、メンテナンスそして予算などの点も含めて検討しましょう。
管理組合が規定する防音性能を担保した適切な工事内容とし、管理組合へ書類の提出をし、承認をとって、隣家、階下のお宅の許可もとって、それから工事の実施ということになります。
大変そうに見えますが、防音リフォームを依頼する工事業者の方が、手続きを代行してくれますので、安心してご相談されると良いと思います。
アトピッコハウスには、最大L40の遮音性能を発揮する床遮音材「わんぱく応援マット」があります。
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よくあるご質問
マンションのフローリングの張替え費用はいくらですか?
施工面積やフローリングの種類、工法、張り替え方法など床のリフォーム内容によって異なりますが、以下の費用が相場です。
複合フローリング(6畳)の張り替え:約12万~16万円、重ね張り:約6~14万円
無垢フローリング(6畳)の張り替え:約15~20万円、重ね張り:約9~18万円
施工業者によっても違うので複数社に見積もりを取るなど注意しましょう。
マンションの床のリフォーム・張り替えは何年に一度ですか?
フローリングは耐久性があるため、マンションで水濡れや雨漏りなどがなければ、15~20年程度が張り替えの時期です。ただし、日頃のメンテナンスや使い方、気候などによって大きく変動します。使っていて床鳴りや沈み込み、色落ち、ひび割れや痛みなど劣化が目立ち始めたら床のリフォームする場合が多いようです。
クッションフロアを6畳の部屋に貼るリフォームはいくらくらいかかりますか?
6畳の部屋にクッションフロアを貼るには、約3~5万円程度かかるのが相場です。ただし、これは目安であり、実際の費用は使用する床材、工法、古い床材の下地処理の有無などによって異なります。施工業者によっても違うので複数社に取るなど注意しましょう。
マンションに住みながら床の張り替えはできますか?
マンションに住みながら床の張り替えは可能です。
ただし、作業中の床は使用できないため、一時的に別の部屋で生活しなければならず、工法や工事の種類によっては仮住まいに一時的に引越しが必要になる場合もあります。リフォーム作業中は、騒音や塵などが発生するため、その事をあらかじめ念頭においておきましょう。また、近隣住民に配慮するなどの対策も必要です。
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