漆喰のDIY施工で、失敗しないポイントとは?
「漆喰をDIYしたいけど、失敗しないだろうか?」
「漆喰のDIYって、難しいの?」
DIYが空前の大ブームです。
巷にはDIYグッズがあふれ、DIYスペースが開放され、
誰でも手軽にDIYを楽しめる時代になりました。
これまでプロの領域とされてきた漆喰の塗り壁も例外ではありません。
ホームセンターなどで、「初心者でも簡単に塗れる」とうたった商品も多く
挑戦される方も増えています。
本やホームページなどで手軽なDIY関連の記事を読むことができます。
けれど簡単とは言え、かつては腕の立つ職人さんが腕を振るった分野。
商品を購入してから戸惑う方も少なくありません。
事前に知っておくべきこと、準備しておくべきことがたくさんあります。
この記事では、漆喰のDIYで、失敗しないポイントをご紹介します。
アトピッコハウスには、3種類のオリジナル塗り壁がありますが、漆喰調に仕上がる「漆喰美人」と、調湿性能が、一般的な漆喰の6倍もある珪藻土塗り壁「はいから小町」は、DIYも出来る塗り壁材です。
DIYも出来ると表現したのは、近年、DIY専用の製品も多数登場するようになり、それらと比較すると、多少施工が面倒なのです。粉の状態で届くので、ご自分で水を加えて、「練る」必要があります。
とはいえ、漆喰や珪藻土といった塗り壁に「調湿性」とか「消臭性」といった性能を重視する方からは、支持されている商品です。
▶DIYも出来る漆喰調塗り壁「漆喰美人」の詳細は、こちらをご覧ください。
目次
DIY初心者が知っておく、準備しておくべきポイントとは?
準備その1:既存の壁は何か?を知りましょう
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの内藤です。
まず、事前に確認すべきは、現状の壁が何か?ということです。
既存の壁の状態によって、施工方法が大きく変わりますが、
意外と自分の部屋の壁が何か、ということを知らない方が多いかもしれません。
30~40年前以降に建てられた家の壁はほぼビニールクロスです。
ビニールクロスがキレイな状態であればはがさずに塗り壁にできますが、
ベニヤだったり、塗り壁だったりという場合にははがしたり、固めたり
その他特殊な処理が必要な場合があります。
新築、またはスケルトンのリノベーションの場合は、
壁は石膏ボード(プラスターボード)に張り替えている場合があります。
塗り壁や漆喰が使用されているというお部屋もあると思います。
昔の本漆喰とセットなのは土壁下地でしたが、
現代の家では土壁は現実的ではありません。
土壁ではなくなった下地に塗るのは本漆喰ではなく、
漆喰風の塗り壁材です。
白い壁というイメージの本漆喰に変わり、
漆喰風の塗り壁では様々な色の種類を選べるようになりました。
準備その2:道具をそろえましょう
壁の状態を知ったところで、DIYの準備です。
まずは道具をそろえるところから始めましょう。
素人がDIYをするときに、一番最初に立ちはだかるのが、道具の壁です。
ホームセンターに行けば練られた状態で、開ければ
そのまま塗れるようなタイプのものも売っています。
ただ、自然素材にこだわるということであるとほとんどの市販の漆喰は、
粉末に水を混ぜて左官材用の高速攪拌機を使用して攪拌する必要があります。
左官材は手や棒切れで混ぜる程度では材料として使えませんし、
ハンドミキサーでもうまく混ざりませんので注意が必要です。
また、コテやバケツ、メッシュテープや養生テープなども必須アイテムです。
事前に調べて準備をしておきましょう。
必要な道具類に関しては、こちらの記事をご参照ください。
準備その3:下準備をしましょう
壁を塗るには、事前に家具やインテリア装飾は全て移動させる必要があります。
コンセントや巾木、サッシなど漆喰の材料が付着したら困る部分を覆い隠します(養生する)。
特に、慣れていないと漆喰をこぼしたり、落としたりする可能性が高いので
場合によってはビニールシートや新聞紙などで床一面を覆うと安全ですね。
準備その4:下地処理をしましょう
道具は揃った、前準備もわかった、DIYの覚悟は決まっていざ開始!
…あれ、ところで塗り壁っていきなり塗っていいの?
そうなんです。塗り壁は「どんな状態の壁に塗るのか?」と「下地処理を適切にすること」が
かなり大切です。
新しい石膏ボードやプラスターボードなら簡単ですが、
リフォームの場合、現場によって下地の状態はさまざま。
綺麗な状態のビニールクロスであればそこまで悩む必要はありませんが、大きく破れた壁紙だったり、べニヤ・布・紙のクロス、塗り壁や砂壁の場合は、はがしたり削ったりする必要があるため
素人にはハードルが高い下地となります。
クロスや砂壁を剥がす場合、まず、ゴミやほこりが多く出ますし、
処分をするのも一苦労です。
石膏ボードや、プラスターボード、綺麗な状態のビニールクロスであってもそのまま塗り壁を塗れるわけではなく、下地処理は別に必要なのです。
漆喰壁にしようと思っている壁の状態がどんなものかを事前にしっかり確認し、難しそうだと感じたらプロに相談してみるのも手ですね。
漆喰に限らず、下地処理は塗り壁にするにあたって、とても大切な工程です。
下地処理をおろそかにすると、どんなことが起きるのか、見ていきましょう。
これは、ホームセンターなどで購入できるDIY専用の製品でも同じです。
アトピッコハウスの漆喰調塗り壁「漆喰美人」は、アク止め効果の高い専用の下塗り材「下塗革命」で、下地処理して頂く必要があります。施工は難しくありませんで、手間がかかります。
▶漆喰の2倍調湿し、消臭性能の高い「漆喰美人」の詳細は、こちら
ビニールクロスの上に漆喰を塗る場合の下地処理とは?
・タッカーを打つ
既存のビニールクロスの上に漆喰を塗る場合、ビニールクロスの状態が良ければ、はがさずに
下地処理をして漆喰を塗ることができます。
しかし、現状のビニールクロスが奇麗に見えても、クロスの裏側にはカビが発生しているかも知れませんし、
結露やカビの影響で、クロスが下地の石膏ボードから浮いた状態になっているかも知れません。
そこで、クロスが浮いていることを前提として、クロスの上から、タッカーと呼ばれる建築用の巨大なホチキスを、クロスの上から無数に打っておきます。それでクロスが浮いている場合の剥がれ防止対策になる訳です。
・汚れを除去し、アク止めをする
現状のビニールクロスの上には、キッチンの油汚れとか、タバコのヤニ、ホコリ等が不着しています。漆喰をDIYする場合は、それらの汚れを除去する必要があります。汚れやヤニを除去しないと、せっかく漆喰を塗っても、漆喰を塗ったあと、ヤニや汚れがアクとなって漆喰表面に浮いてきて、せっかくの漆喰DIYが台無しになることがあります。
薄めた中性洗剤等を使用して、ビニールクロスの拭き掃除をした上で、
シーラー等のアク止め剤を塗って対策が必要です。
・クロスのジョイント部分にはメッシュテープをはる
クロスには、ジョイントと言われる「つなぎ目」が90cmごとにあります。
表面的には分からなくても、ジョイントから剥がれてきやすいのです。
そこで、クロスのジョイント部分には、メッシュテープと呼ばれる網目状のテープを貼って
対策します。
メッシュテープの接着力だけでは固定が足りないので、メッシュテープの上からも、タッカーを無数に打ちつけて、はがれ防止をします。
ここから初めて下地処理に入ります。
現状の壁が砂壁、繊維壁、京壁等古い壁はどうするの?
繊維壁や砂壁、京壁、古い漆喰など、これから漆喰をDIYしようとする場所が、ビニールクロス以外であれば、素人のDIYでは、難しい可能性があります。
それは、古い壁の状態によっては、塗れなかったり、塗っても、直ぐに剥がれてきたり、乾いた後で、剥がれてくる可能性があるからです。
古い壁の表面を触って、白くなったり、ボロボロと落ちてくる場合は、「はがす」必要があります。
メーカーによっては、古い塗り壁の上からも塗れるといっている場合がありますが、古い塗り壁の上に、新しく漆喰を塗り重ねることは、基本プロはやりません。はがれてくる可能性が高いからです。
壁紙の上から漆喰を塗ることを考えている人は、こちらの記事をご覧ください。
漆喰美人をDIY施工される場合でも、古い塗り壁ははがした方が安全です。
せっかく綺麗に仕上げても、剥がれてきたら、元も子もないからです。
はがした方が良いか、古い壁の上に直接塗ってよいかの判断は難しいので、プロに見てもらうか、目立たない箇所で、少量試し塗りされることをオススメします。
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漆喰DIYの作業中は予想外のことだらけ
漆喰のDIYは、初めての方がほとんど。
だから、作業中にも次のような予想外のことがたくさん出てきます。
- 塗り始めたものの、意外に大変で途中でやめて明日再開したい。でも、どこでやめればいいの?
- 1mmの厚みで塗れという指示だけど、明らかに1mmを超えている。これで本当に大丈夫?
- 塗っている途中で、材料が固くなってきてしまった。水を足してもう一度練っても平気?
などなど、施工の途中でわいてくる疑問はたくさんあります。
選んだ塗り壁材のメーカーによって、これらの場合どうしたらいいかは少しずつ違ってきます。
このような施工中に起こりうるさまざまな場面を、ある程度想像しておくと施工中に慌てることも少なくなります。
漆喰のDIY施工後片付けまでが作業の内
漆喰DIYは、施工した後もやらなければならないことがいくつかあります。
塗って終わり、ではありません。
一番大変なのは、片付けです。
プロにお願いした場合は、養生の撤去も道具の片付けも全て終えて完成の状態で引き渡してくれます。
けれど、DIYの場合は塗ったあとの片付けも含めて、全てを自分たちでやる必要があります。
この工程を想定していない方は、意外と多いのです。
養生のために使ったテープやビニールシート、新聞紙などで一時的にまとまったゴミが出ます。
また、使った道具をどうするかも考えなければいけません。
綺麗に洗って取っておくのか、その保管場所は確保できているのか。
捨てるのであれば、どうやってゴミに出さなければいけないのか。
残った材料も同じです。
今後の塗り直しのために取っておくのか、どれくらい保管しておけるのか。
保管期限はメーカーによっても違うので、確認しておく必要があり、ゴミの捨て方は、市町村に確認しなければいけません。
このように、考えなければいけないことは意外とたくさんあります。
こうしたことも含めて、本当にDIYをしたいのか。
それともプロに依頼したほうがいいのかを考えることが大切です。
漆喰美人は、粉で届くので、比較的保管はしやすいですが、やはり消費期限はありますので、あまり長期間は保管できません。
DIYの塗り壁は始める前にしっかり準備しよう
DIYを始める前に、材料の必要数量、必要な道具やかかるコスト、養生から
後片付けまで無理のない工程を、事前に考えて始めることが大切です。
そういったスケジュール管理も楽しいと感じられる方に、
DIYは向いていると思います。
業者に頼むと高くなるから。という理由だけでDIYを選ばれる方には
きつい作業になってしまうかもしれません。
なぜ漆喰塗り壁にしたいのかを明確にする
漆喰DIYに挑戦する前に、壁や天井を漆喰にしたい目的を明確にしておかれると、こんな筈じゃなかったという後悔を減らせます。
壁塗りを体験したいのか、部屋の快適性を向上させたいのか、費用を抑えたいのかといったことです。
漆喰は、防火材料ですから、キッチンにも使用できますし、トイレ等に塗ると、消臭効果が期待できるかも知れません。
アトピッコハウスのDIY可能な塗り壁は、珪藻土の「はいから小町」と
漆喰調塗り壁の「漆喰美人」があります。
これらは全て粉の状態でお届けします。
塗り壁に求めるものが、調湿性能なら、だんぜん珪藻土塗り壁「はいから小町」がオススメです。
はいから小町の調湿性能は、241g/㎡/24hと、一般的な漆喰の6倍も調湿します。
漆喰調に仕上がって、調湿性能も期待していて、消臭機能が優先させるなら、「漆喰美人」がオススメです。
DIY製品としては難易度が高いですが、全て自然素材でできた優しい製品で、調湿性などの性能はとても高いものになります。
「予算がないから節約のためにDIYにしたい」など、プロに依頼することと比較して、費用を抑えられるという目的の方には向きませんが、「仕上がりはご愛嬌」と、作業を楽しんで気持ちのいい内装にしたい方にはお勧めの塗り壁材です。
DIYはあらかじめ施工要領をよく確認し、できそうだと判断してから材料を買えば楽しいDIYが実現できます!
まとめ
塗り壁のDIYに挑戦したいという方も増えましたが、DIYには向き不向きがあります。
塗り壁の仕上げ塗りは楽しい作業かも知れませんが、道具を揃えたり、塗る場所を養生したり、施工後の片付けといった作業も含めて、塗り壁のDIYです。
そうした作業が楽しいと思えれば、DIYに向いていますが、辛いという場合は、DIY向きではないので、プロに施工を依頼されることをお勧めします。
漆喰美人は、品質の高いプロ用の漆喰調塗り壁ですが、DIY施工も可能です。
よくあるご質問
漆喰美人は、diyできますか?
出来ますが、粉で届くので、DIY専用で販売されている「練ってある」製品よりも、diyの難易度は高いと言えます。ただし、漆喰美人は仕上がりのパターンが美しく、調湿性能、消臭性能に優れているので、本格的な製品を求める方には人気が高いです。
漆喰美人と、はいから小町は、どちらがdiyしやすいですか?
漆喰美人は、下塗りを必要とし、はいから小町は、シーラー処理だけなので、diyの難易度は、はいから小町のほうが低いと言えます。また、下塗りが要らない分、材料費も、はいから小町のほうが安く上がります。
パーフェクトウォールがDIY出来ないのはなぜですか?
パーフェクトウォールは、アク止め効果の高い下塗り材を元に開発した製品で、コストも抑えた製品ですが、乾きが早いため、diyには不向きです。もし、プロに工事を依頼された場合は、費用を抑えて塗り壁に出来る可能性の高い製品です。
調湿性能を期待しています。お勧めの塗り壁を教えてください
アトピッコハウスには3種類の塗り壁がありますが、調湿性能を期待されるのであれば、珪藻土塗り壁「はいから小町」がお勧めです。調湿量241g/m2/24hは、漆喰の6倍の調湿性能、業界最高クラスの調湿性能です。
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