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和室の漆喰を塗り替える準備・費用・手順

2021/10/19
2022/07/13

漆喰壁の和室があるという家は、かなり築年数も古く、また、キチンとした仕上げになっている家だと思います。

古い塗り壁というと、聚楽壁とか、聚楽風に見える繊維壁が多く、漆喰の塗り替えとは手順が違ってきます。ここでは、漆喰を塗り替える準備、費用、手順等に関してコツを解説したいと思います。

アトビッコハウスには、「漆喰美人」という漆喰調に仕上がる塗り壁があります。これは、漆喰よりも扱いやすく、また、アク止め効果の高い「下塗革命」という専用の下塗り材があるので、便利です。

和室の漆喰の塗り替えにも使える「漆喰美人」の詳細は、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

和室の漆喰を塗り替えるメリット・デメリット

漆喰美人を施工した部屋

自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの後藤です。
漆喰とは、消石灰に糊とかスサを加えて練った塗り壁ですが、壁に塗られる「厚み」は、1mm前後しかありません。リフォームする場合は、表面の「漆喰」を剥がせば、新しい漆喰を塗り直すことが出来ます。あるいは、状態が良ければ、そのまま重ね塗りして完成させることも可能です。

・和室の漆喰を塗り替えるメリット

古くなった和室の漆喰を塗り替える最大のメリットは、見た目が良くなるということですね。自宅に高級感が出ると思います。

和室をリフォームする場合は、同時に「柱のアク抜き」をする場合もありますが、アクが染みこんで、茶色や黒に経年変化していること自体価値があるので、柱はそのままにして壁の漆喰だけ塗り替えるというのも良いと思います。

天井の板もいい感じに経年変化していると思いますが、もし、傷んでいる場合は、下地の石膏ボードを貼って、おしゃれにリフォームされても良いと思いますし、床の畳をフローリングに変更して、和室を洋室にするというのも良いかも知れません。

和室は、真壁といって、90cmおきに柱が入っていますので、そのまま漆喰を塗ると、和室の雰囲気が残りますので、本格的な洋室にしたい場合は、石膏ボードや合板などを使って、大壁と呼ばれる柱が見えない下地にする必要があります。

いずれにしろ、下地さえしっかりしていれば、古くなった漆喰の塗り替えは難しくありません。

・和室の漆喰を塗り替えるデメリット

昔の漆喰は、下地が土壁で、その上に漆喰の下地を作り、仕上げの漆喰が塗られていましたから、湿気対策は期待できました。しかし、下地が土壁になっているお宅は、相当に古いお宅か、特殊な建物だと思います。

漆喰を選ぶ理由の一つが、調湿性能の高さという方もいらっしゃいますが、
戦後に建てられた建物の多くは、下地が石膏ボードなので、大して、調湿性能は期待できません。

和室の漆喰を塗り替えるデメリットは、プロに頼むと工事費が高くつき、DIYで施工すると、それなりにしか仕上らないという点です。

漆喰を粉から練るのは大変ですし、練ってある製品は、割高なので、メリット、デメリットを考えて製品選びをする必要があります。漆喰のメンテナンスを気にする方もいますが、多少の汚れやキズ、地震によるヒビワレ等は、気にしないというのが一番良いと思います。

また、色付きの漆喰は、プロが工事しても色むらになりやすく、施工が難しいです。消臭効果を期待される方もいますが、漆喰が特別に消臭効果に優れている訳ではありません。

アトピッコハウスの「漆喰美人」は、漆喰調に仕上がって、調湿性能は漆喰の2倍です。しっかりとした仕上げパターンを付けることも出来ます

漆喰調に仕上がって、施工も漆喰より簡単な「漆喰美人」の詳細は、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

和室の漆喰を塗り替える費用は?

古い塗り壁の塗り替え

漆喰そのものは、値段が高いものではありません。しかし、漆喰の主原料は消石灰で、ほかに、糊とかスサを混ぜないと壁に塗れません。

そして、着色したい場合は、先に「色粉」を水に溶かしておかないと、色むらを発生させるリスクが高まります。素人の方のDIYを見ていると、漆喰を練ったあとで、「色粉」を入れて撹拌されているケースもありますが、確実に、色むらが発生すると思います。

その点、プロに工事を依頼すれば、色付きの漆喰を塗ってもらっても、綺麗に仕上げてくれると思います。左官職人さんの日当は、1日25,000円とか30,000円で計算します。

それに、工事現場の養生費用とか、材料費とか、管理会社の費用といった料金がかかってきます。左官職人さんに直接工事を依頼すれば、管理会社の費用は必要なくなりますが、左官職人さんに直接指示を出すというのは難易度が高いと思います。

それと、6畳の和室1部屋だけ漆喰を塗り替えるといった場合でも、養生等の準備や下塗りといった作業を考えると、1人の職人さんが、1日で仕上げることが出来る訳ではないので、25,000円×2人×2日といった計算をすると、100,000円位の費用になります。決して安いとは言えませんね。

そこで、DIYしようとした場合は、漆喰の材料費は同じだとしても、塗る場所以外を汚さないよう床や柱や建具といった部分を養生し、その後、漆喰を塗る部分に、マスキングテープを貼り付ける必要があります。それらに必要な、ブルーシート、養生テープ、マスカー、マスキングテープ等を購入しないとなりません。

また、粉で届く漆喰を使う場合、撹拌機も必要ですし、コテ板、コテ、バケツ、ひしゃく、刷毛などの道具を揃える必要があります。

これらの購入費用は、漆喰の材料費とは別に発生する費用です。

>>漆喰のDIYに関しては、こちらをご参照ください

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁「漆喰美人」は、調湿性能の高いプロ用ですが、DIYも可能です。本物の漆喰より施工は簡単ですが、「粉」で届くので、攪拌が必要です。

DIYも可能な漆喰調塗り壁「漆喰美人」の詳細は、こちら

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和室の漆喰を塗り替える準備と手順

アトピッコハウスには、漆喰美人という漆喰調に仕上がる製品があります。昔ながらの漆喰と違う点は、調湿性能が漆喰の2倍程度と高い点と、消臭性能が高い点です。

和室を漆喰で仕上げる手順とコツをご説明したいと思います。

・和室の漆喰を塗り替える手順1:養生

古くなった和室の漆喰は、シミやカビが浮いていたり、表面がボロボロして劣化し、触ると白くなったりしているかも知れません。汚れてはいるけど、触ってボロボロしなければ、その上に直接、下塗り材を塗って、その後、仕上げの漆喰を塗ることが出来るかもしれません。

しかし、触ってボロボロしている場合は、古い漆喰は剥がすことが推奨されます。

和室の漆喰を塗り替える手順としては、まず、窓周りや床や柱や建具といった汚したくない場所を養生(保護)することです。掃除しやすいように、ビニールシートなどで床を保護するなど養生作業は、丁寧に行いましょう。

養生している窓周り

・和室の漆喰を塗り替える手順2:下地処理

和室の漆喰を塗り替える次の手順は、下地処理です。古い漆喰を剥がす必要がなければ、その上から、下塗りをし、更に、仕上げ用の漆喰を塗れば完成します。ヤニ止めシーラーなどを推奨しているメーカーもありますから、使用される漆喰(仕上げ材)によって、メーカーの標準施工要領に従って頂けると良いと思います。

また、表面がボロボロしている漆喰の場合は、いったん完全に剥がして頂く必要があります。その上で、メーカーが推奨する下塗り材を塗って頂きます。

砂壁の補修

漆喰美人の場合は、下塗革命というアク止め効果の高い漆喰美人専用の下塗り材がありますので、そちらを塗って頂きます。他社の漆喰を塗る場合でもお使い頂けます。

和室の漆喰塗り替えに便利なアク止めの効果の高い「下塗革命」の詳細は、こちら

・和室の漆喰を塗り替える手順3:仕上げ塗り

手順2で塗った下塗り材が乾燥したら、いよいよ仕上げ塗りを実施します。壁の周辺部に設置するマスキングテープは、下地分と、仕上げ分の厚みを計算して貼っていくので、仕上げの漆喰を塗る隙間が余っている筈です。

漆喰などの塗り壁は、右利きの人であれば、左の上から、右方向にコテで塗っていくのが標準的な手順です。
一度塗りでもいいですが、2度塗りした方がキレイに仕上がります。
一度目は、全体的に薄く塗り、2度目でパターン模様をつけて仕上げる方法です。

コテで左官材を塗る

また、漆喰美人も同じですが、粉で届く漆喰は、色粉を先に水で練って、「色水」を作った上で、そこに、漆喰の粉を入れていくと、上手く混ざります。逆に、漆喰を練ったあとから「色粉」を入れると、キチンと混ざらず、色むらを発生させる可能性が高くなります。

推奨の手順通り、壁全体に漆喰を塗り終わったら、すばやくマスキングテープを剥がします。マスキングテープを剥がすタイミングが遅れると、マスキングテープに付着した漆喰がマスキングテープと一緒に剥がれてしまうので、注意が必要です。

その後、柱や、建具、床などの養生を剥がし、ゴミを処分して和室の漆喰を塗り替える作業は終了となります。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、全8色。和室にも洋室にも合う色を揃えています

全8色「漆喰美人」のカラーバリエーションは、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

和室の漆喰を塗り替えるにはDIYよりもプロに依頼

リフォームで、和室の漆喰を塗り替えるのは、DIYとしては難易度が高いです。仕上がりの良し悪しを問題とせず、コテ塗りのDIY作業も楽しいと感じられる場合は問題ありませんが、DIYすれば費用コストを節約できるだろうと考えて、DIYを選択すると、あとで後悔しないとも限りません。

和室の古い漆喰を塗り替える場合は、まずは、古い漆喰を剥がすのか、そりまま塗り重ねることが出来るのかと言った判断が難しいところです。

もし、古い漆喰を剥がさないとならないとしたら、ホコリもすごいし、労力も大変です。プロの左官職人に依頼されることを強くオススメします。

砂壁・土壁・繊維壁の場合の塗り替え

本物の漆喰が塗られているお宅は、相当に格式が高いか、本格的な木造住宅だと思います。しかし、漆喰の下地が土壁になっているお宅となると、超貴重です。

特に戦後は、手間暇のかかる漆喰などの塗り壁に変わって、ビニールクロスが広く広まりましたので、塗り壁の需要は減る一方です。

また、塗り壁が使用されている場合であっても、砂壁や繊維壁が中心で、下地は、石膏ボードです。砂壁や繊維壁を塗り替える場合、ほとんどの場合、1度、古い砂壁や繊維壁を剥がさないとなりません。

古い壁を剥がしたあとの漆喰の塗り方は、下塗りをし、その後、仕上げ塗りをすれば、乾燥を待って完成です。

和室の砂壁を漆喰に塗り替える場合

砂壁の状態を確認しましょう。ボロボロと崩れてくる場合は全て剥がすのが無難です。はがしたあとの下地ボードの状態が良くなければ、下地ボードから張替えが必要です。
砂壁表面の砂やホコリを落とし、余分な砂を落としておきます。

また、砂壁に漆喰を直接塗ると、カビやシミ、ヤニが浮き出てきます。アクをしっかり止めないと汚れが表面に出て、仕上がりが汚くなる原因となるため、重要な作業です。
初めに、アク止めのためシーラーという液体を先に砂壁に塗り、アクを封じ込め膜をつくります。
アクが止まらなければ、2回3回重ね塗りが必要です。

アク止めシーラー

アク止め後、下塗り材を塗り、下地処理をした上で、初めて漆喰を塗ることができるため、簡単ではありません。プロ施工が望ましい作業と言えます。

アトピッコハウスの「下塗革命」は、アク止め効果の高い下塗り材ですが、アクの染み出しを目視で確認できるので、下塗りを失敗する可能性が押さえらます

アク止め効果の高いカチオン系下塗り材「下塗革命」の詳細は、こちら

壁紙の場合の塗り替え

漆喰など塗り壁の塗り替えと同時に、漆喰風の壁紙の上に漆喰を塗りたいという場合もあると思いますが、紙とか布といった吸水性の高い壁紙は、剥がす必要があります。

壁紙を剥がしたあとは、吸水調整のシーラーを塗るか、下塗り材を塗る必要があります。メーカーによっては、アク止めシーラー等で対応できる場合があるようですが、ケミカル成分の多い商品である可能性が高いので確認が必要です。

まとめ

和室の漆喰を塗り替える場合、今の古い漆喰の上に、そのまま重ね塗りできるのか、一旦、今の漆喰を剥がさないとならないのかは、慎重な判断が必要です。

手で触って、表面がボロボロと崩れ、強度が不足していたり、白くなるようなら、古い漆喰は剥がして、下地処理をした上で、新しい漆喰を塗ることがオススメです。

せっかく漆喰を塗り替えても、仕上げたあとで漆喰が剥がれてきたのでは元も子もなくなるからです。

また、砂壁や土壁など、昔ながらの塗り壁材を塗っている和室も、漆喰を塗れるかどうかはプロによる判断や施工が望ましいため、DIYは難しいと言えるでしょう。

現在の漆喰は、白一色ではなくカラーバリエーションも増え、モダンな印象の和室を作ることができます。

アトピッコハウスの漆喰調塗り壁材「漆喰美人」は、全8色展開。調湿性能の他、消臭効果も期待できるのが特徴です。見た目だけでなく、機能性にも優れた塗り壁材です。

漆喰の2倍調湿し、漆喰調に仕上がる「漆喰美人」の詳細は、こちら

花の塗り壁 漆喰美人

よくあるご質問

漆喰美人と漆喰の違いを教えてください

漆喰美人は漆喰調に仕上がる塗り壁ですが、消石灰を使っていないので、本来の漆喰とは違います。原料にモンモリロナイトを使用しており、調湿性能は漆喰の2倍、消臭性能は珪藻土塗り壁以上です。

漆喰美人は、漆喰の2倍調湿するというのは、本当ですか?

はい、本当です。一般的な漆喰の調湿性能は、40g程度と言われていますが、漆喰美人の調湿性能は、94gなので、漆喰の2倍以上です。性能はJIS規格の測定データを公開していますので、ご参考ください。

和室の漆喰の塗り替えは、DIY出来ますか?

出来なくないと思いますが、相当に難易度が高く、綺麗に仕上がる保証もありません。既存の漆喰を剥がさないとならない場合は、プロに工事を依頼されることをオススメしています。

下地が土壁です。DIY出来ますか?

土壁の上に漆喰が塗られている場合、仕上げ材の漆喰が塗れるようにするためには、結構な手間暇がかかります。難易度は相当高くなりますので、プロに工事を依頼されることをオススメします。

無料で、資料・サンプル差し上げます

アトピッコハウスは、無垢・珪藻土・漆喰・クロス・畳など
オリジナルの自然素材内装材を、製造販売する会社です。

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