塗り壁にカビが発生してしまう原因
- 28
- 3月
- 2018
「いつの間にか、塗り壁にカビが生えていた!」ということがたまに起こります。
特に冬を越した時期には、このようなことが起こりがちです。
塗り壁にカビが生えてしまうのは、換気による湿度の放出が足りていないから。
漆喰や珪藻土など、自然素材の塗り壁には調湿性はありますが、それだけではカビ対策は不十分なのです。
今回は塗り壁にカビが発生してしまう原因と対策をご案内します。
塗り壁の素材を理解しよう
自然素材の内装材メーカー、アトピッコハウスの小倉です。
塗り壁の素材には、珪藻土や漆喰があります。
珪藻土や漆喰には、室内の湿気を吸ったり吐いたりする「吸放湿性能」と言う特徴があります。
これは素材そのものが持つ特性です。
湿度を吸って吐く。この特性を生かしたものを塗り壁として、私たちは住空間をしつらえているのです。
塗り壁にカビが発生してしまう理由
先にお伝えした特徴だけから考えると、
「珪藻土や漆喰などの塗り壁がカビの大敵である湿度を吸ってくれるので、カビの発生を抑制してくれるのではないか?」
と考えてしまう方も少なくないです。
実際にそのようなお問合せも、非常に多いです。
ですが、それは残念ながらすべての条件が揃っている住宅環境にしか、あてはまりません。
塗り壁そのものだけでは、カビ対策には不十分なのです。
塗り壁は素材そのものには吸って吐いて、湿度をコントロールしてくれる性能はあります。
ですが、住環境によっては素材そのものだけでは、湿度コントロールが出来なくなってしまう場合があります。
要するに、湿度を吸いすぎてキャパオーバーになるから、カビが発生するという事ですね。
もちろん施工面積が狭ければ、そこに家中の湿度が集中してしまい、結果吸放出が出来なくなり、常に湿ったような壁になってしまう。
それがカビの原因にもなります。
また、塗り壁にはしているけど、空気の循環が良くない、窓が少なく風通しが良くないなどの環境も、カビが発生してしまう原因になります。
塗り壁にカビを生えさせないための対策
塗り壁にカビが生えないようにするには、一番は風通しを良くし、空気の循環を良くしてあげることです。
そして何より気にかけてあげる事は、「吸放湿」の中でも、「放」の方です。これをしっかりやってあげることで、カビの発生率はぐんと下がります。
湿度を吸った壁は、中途半端にそのままにしておくと、それがカビの原因になります。
カビが発生する条件として一番影響があるのは湿度です。
珪藻土や漆喰に限らず、自然素材である塗り壁は湿気を吸います。
ただ、吸ったままではいけません。
それらを吐かせてあげないと、カビの原因になる湿度をずっと蓄えたままになり、そこにカビの胞子が付着し、キャパオーバーとなりカビが発生します。
なのでこまめに換気をしてあげて、空気の循環を良くすることが大切です。
湿気は北側に溜まりやすい
最近の住宅事情からみると、マンションなど気密性が高い住宅が非常に多いです。
しかし、それはカビにとっては最も好物な環境です。
特にマンションは、玄関を北側に置き、そこから南に向かう間取りがほとんどですね。
そうすると、玄関・寝室・脱衣所・北側の部屋は特に注意が必要です。
暖気は寒い所へ流れます。
湿度は暖気と一緒に流れていくため、北側に湿気が集中します。
なので、ため込まないような空気循環をさせてあげる事が必要です。
また、マンション北側へのカビ対策については、こちら「マンション北側の部屋の結露とカビ 原因と対策4つ」の記事でも詳しく解説しています。
珪藻土にはカビの抑制力はありません
材料の特性として珪藻土自体にはカビの抑制効果はありません。
珪藻土の材料の特性としては、湿気を吸って吐きますが、材料自体でカビを止める事は出来ません。
これから塗り壁をという方は、その素材が持っている特性をしっかり理解して、空気循環の良い環境を整えてあげる事が必要となります。
ここまでの内容をまとめると、次のようになります。
- 自然素材の塗壁材は吸放湿性能が優れるが、カビを完璧には抑制できない。
- 室内の換気を定期的にし、風通しを良くして吸った湿気を放出することが非常に大切。
それでもカビが発生してしまったときの対策
実際に塗り壁にカビが発生した場合、以下の手順を踏んでみてください。
- 雑巾に消毒用エタノールを吹きかけ、壁の表面に付いたカビを拭き取る
- 表面だけではなさそうなカビには、ゴム手袋をしたうえでカビ取り剤を噴きかける
- その後、しっかり湿気を放出する
とはいえ、対策を誤るとカビをさらに繁殖させ、臭いの原因や、人体への悪影響を及ぼす可能性があります。
また塗り壁や土壁は水分を含んでしまうため、壁の耐久性が低くなる可能性もあります。
そのため、心配な方はカビ取りの専門業者に依頼するのが一番です。
特に、カビが一部分だけでなく広範囲に生えていた場合は、自分で除去しないことをおすすめします。
塗り壁の一番のカビ対策はこまめな換気!
ここまでの記事の要点をまとめてみます。
- 塗り壁には吸湿性はあるが、自分で湿度を放出する力は弱い
- そのため、小まめな換気で湿度を逃してあげる必要がある
- カビが生えてしまったら、消毒用エタノールを吹きかける。心配ならカビ取り業者に依頼する
特に冬場は窓を締め切りがちなので、換気が少なくなり、カビが生えやすくなります。
小まめな換気をして、塗り壁にカビが生えないよう気をつけましょう。
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もちろん、材料だけではコントロールは出来ません。
心地よさを保つにはちょっとした手助けが必要ですが、
ぜひ、その力に触れてみてくださいね。
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