マンション壁の種類と素材
現在の住宅の壁は、ビニールクロスで仕上げられているのが一般的です。
ビニールクロスの内側は、どのような構造になっているかご存知ですか。
マンションの場合、
外壁部分、住居を区切る壁、
室内の間仕切り壁、
それぞれ壁の構造には違いがあります。
壁を撤去したい。
壁に棚を付けたり、テレビを壁掛けにしたい。
壁の構造によっては、自由にできないこともあります。
壁の構造を知っておくことで、リフォームの幅が広がります。
アトピッコハウスには、3種類の塗り壁製品がありますが、すべて、内装用です。
下地ではなく、室内の表面に現れるものです。
ビニールクロスの上にも塗ることが出来ますし、ビニールクロスを張る予定で整えた下地の上にも塗ることが出来ます。
▶漆喰か珪藻土か迷ったら、こちらをご参照ください
目次
マンションの壁の素材を知れば、ビニールクロス以外の選択肢が広がる
自然素材の内装材専門メーカー、アトピッコハウスの山田です。
壁の素材に、こだわりがある方は少数派です。
白い壁、ビニールクロスには違和感を感じることなく過ごして来た方が多いのではないでしょうか。
![](https://www.atopico.com/blog/wp-content/uploads/2021/11/2614931_s.jpg)
100円均一やホームセンターでは、シール状で簡単に張り替えられる壁紙が流通しています。
InstagramなどSNSでは、お部屋の模様替えや壁紙張り替えなど、
投稿している方が多く、壁の張り替えを楽しんでいる方も多くいらっしゃいます。
それほど、身近な存在である壁紙は、
飽きたら、気軽に貼り替える。diyブームの中で進化しています。
手軽な壁紙の他、織物(布)など自然素材由来のクロス、漆喰や珪藻土などの左官材、塗装、木の板など、
ビニールクロス以外の選択肢もあります。
ビニールクロス以外の壁材を使いたい場合、
壁の中身の種類や構造によっては施工が難しいことがあります。
マンションの壁の中身や構造はどうなっているのか?
詳しく見ていきましょう。
マンション壁の中身は石膏ボード、コンクリート、木壁
建設途中の現場で、
黄色いボードを張っているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
黄色いボードが、石膏ボード(プラスターボード)です。
石膏ボードとは
石膏ボードとは、「石膏」を芯材に、両面と側面をボード用原紙で包んだ板状の建築資材です。
住宅をはじめ、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院などあらゆる建築現場や建物で、
壁や天井などの下地材などに幅広く利用されています。
非常に丈夫であり、耐火・断熱・遮音性が高く、壁や床を造る際には広く使われています。
下地が石膏ボードかどうかの見分け方
目立たない場所にピンを刺してみてください。
ピンが刺さって、先に白い粉が付いたら、石膏ボートの可能性が高いです。
ピンが刺さらない場合は、コンクリート壁や木壁にクロスを貼っていると思われます。
マンション壁の工法、壁の下地(間柱)について
マンションで主流なのは、RC造です。
RC造とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせた「鉄筋コンクリート造」を表す言葉です。
住戸同士を区切る戸境壁はコンクリート壁の上に、
石膏ボードを使わず、RC壁に直にクロスを貼っている場合が多いです。
RC造の壁に石膏ボードを張ると、
間にできる空洞部分で音が太鼓のように響いて隣の住戸に伝わってしまうため、
RC壁に直にクロスを貼るのが一般的です。
壁の下地(間柱)について
壁の下地は、一般的に以下の3種類があります。
● 木造壁下地工法
主に木造住宅で使われる工法。
マンションでも、木が使われる場合があります。
間柱があるので、釘打ちが容易にできます。
● 軽鉄壁下地工法
LGS工法とも呼ばれます。
主に鉄骨住宅、鉄筋コンクリート住宅、マンションで使われる工法です。
● GL工法
コンクリート壁に、特殊なボンドを使い石膏ボードを張り付ける工法です。
主に鉄骨住宅、鉄筋コンクリート住宅、マンションなどで使われる工法です。
アトピッコハウスには、3種類の塗り壁製品と、自然素材の壁紙があります。
全て、内装の仕上げ材です。
▶アトピッコハウスの内装材をご覧になりたい方は、こちらをご覧ください
マンション壁の素材、厚み、構造の見分け方
マンションは、所有権が複雑なので、リフォームする際には、建物の構造を知っておく必要があります。
特に、壁に棚をつけたい、壁掛けテレビを設置したい、壁を壊して間取りを広くしたいなどと考えている場合は、マンション壁の厚みや構造について、関連性を理解しておかないとトラブルになる可能性があります。
![壁掛けテレビ](https://www.atopico.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/5027434_m-1024x768.jpg)
マンションの壁は、石膏ボード(プラスターボード)下地になっていることが多いですが、
その奥は建物の構造によって異なります。
マンションの壁には、外周壁、戸境壁、間仕切り壁の3種類がありますが、外気に接する外周壁の場合、石膏ボードの奥には断熱材があり、さらに奥にRC造の壁があります。
それぞれの構造と特徴を比較してみましょう。
戸境壁(とざかいかべ)
RC造の壁に石膏ボードを張って二重構造にすると、間に空洞部分ができます。
この二重構造は、空気層がばねとなった共鳴透過により遮音性が低下します。
簡単にいうと、音が太鼓のように響いて、隣の住戸に伝わってしまいます。
(いわゆる太鼓現象)
壁の中から音がするというのは気になりますね。
そのため、住宅同士を区切る戸境壁は、石膏ボードを使わず、
RC壁に直にビニールクロスを張っている場合が多いです。
また、一般的に音は、重量のある物体のほうが伝わりにくいです。
現代では、戸境壁の厚みは18~20㎝が標準的です。
間仕切り壁(まじきりかべ)
一つの住居の中で部屋を間仕切る壁のことです。
昔は、間柱に木材が多く使われていましたが、現在はLGSと呼ばれる強度がある軽量鉄骨が
間柱に使われています。軽量鉄骨を等間隔で並べ、石膏ボードを取り付ける構造です。
同じ家でも、プライベート空間を保つためにも、
遮音シートや吸音材となるグラスウールを充填することがあります。
個室が浴室など水回りの近くにある時、
ピアノなどの楽器を弾く、昼夜逆転の生活スタイルをしているなど、
間仕切り壁で音を遮る性能を高める必要がある際に、有効です。
こうして作られた間仕切り壁は、建物の構造に関係がないため
壁を撤去することも可能です。
アトピッコハウス製品は、外周壁、戸境壁、間仕切り壁全てに施工できますが、それぞれに適した下地処理が必要です。
テレビや絵画を取り付ける場合は壁の中身を確認
外周壁や戸境壁では、壁の中身であるRC壁はマンションの
共用部となります。
コンクリート下地ではない間仕切り壁には、
木の板で棚を取り付けたり、ネジを容易に打つことができるので、
壁掛けテレビや重い絵画も飾ることができます。
間仕切り壁の内部にあるLGSや木材を確認するために、
「下地センサー」を活用しましょう。
石膏ボードの裏側に間柱があるかどうか調べる機器です。
間柱を調べる下地センサーは、市販されているので、容易に手に入ります。
コンクリート壁の場合、
コンクリートアンカー等を使用し固定することで、壁掛けが可能です。
石膏ボード自体にアンカーを打ち、そこにビスを打てるようにできますが、
アンカーは重量や耐荷重の制限があるので施工可能か確認をしましょう。
そこまでして工事しなくて良いという場合は、
ピクチャーレールで絵を飾ったり、100均でも買えるつっぱり棒に
棚を付けたり、穴を開けない工夫もできます。
ピクチャーレールに関しては、振動ドリルが必要な場合もあるので、
気を付けて作業しましょう。
![ピクチャーレール](https://www.atopico.com/blog/wp-content/uploads/2021/08/2746524_s.jpg)
マンションの管理組合によっては、RC壁はマンション全体の共用部に
あたる部分に穴を開けることができない場合もあります。
また、賃貸の壁の素材変更は自由にできません。
大きな音をたてる工事の場合は隣近所へのご挨拶も大事ですね。
まとめ
マンション壁の素材や構造を理解することで、リフォームの幅が広がります。
できないと思っていた場所に棚を設置できたり、壁を取り壊すこともできるので、
間取り変更も可能です。
マンション壁であっても、ビニールクロスだけでなく
漆喰や珪藻土を塗ることも可能です。
アトピッコハウスの漆喰や珪藻土は、硬く仕上がり、調湿性能に優れた素材です。
珪藻土「はいから小町」、漆喰調塗り壁材「漆喰美人」、
カオリンの壁「パーフェクトウォール」は、マンションにも採用が可能です。
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よくあるご質問
現状の壁紙の状態は良いです。剥がさずに漆喰や珪藻土を塗れますか?
ビニールクロスの、汚れや破れが少なく状態が良ければ、剥がす必要はありません。当社の珪藻土「はいから小町」、「漆喰美人」どちらも塗れますが、それぞれ専用下地材での処理が必要です。
はいから小町には、「ハッピーシーラー」を。漆喰美人には「下塗革命」をご用意ください。
自然素材の壁材は、DIYできますか?
当社の塗り壁材「はいから小町」、「漆喰美人」に関しては、施工要領を読み解ければ、DIYできるかもという商品です。「パーフェクトウォール」と織物クロス「すっぴんクロス」に関しては、プロ専用ですので、プロの左官職人やクロス職人に施工して頂きたい商品です。問題なく施工できれば、耐用年数は長く20年ほど使うことも可能です。
マンションの壁は、何でできている?
マンションの壁には、外周壁、戸境壁、間仕切り壁の3種類がありますが、外気に接する外周壁の場合、石膏ボードの奥には断熱材があり、さらに奥にRC造の壁があります。 戸境壁は、石膏ボードを使わず、RC壁に直にビニールクロスを張っている場合が多いです。間仕切り壁は、一つの住居の中で部屋を間仕切る壁のことです。現在はLGSと呼ばれる強度がある軽量鉄骨が間柱に使われています。軽量鉄骨を等間隔で並べ、石膏ボードを取り付ける構造です。
マンションの壁が石膏ボートかどうか?見分け方は?
壁の目立たない場所にピンを刺してみてください。ピンが刺さって、先に白い粉が付いたら、石膏ボートの可能性が高いです。ピンが刺さらない場合は、コンクリート壁や木壁にクロスを貼っていると思われます。
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